第27回河北潟クリーン作戦は、予定どおり4月18日(日)9:00〜10:00に実施致します。
18日6:30現在、河北潟周辺では雨は降っておりませんが、強い風が吹いています。湖岸にはやや強い波が打ち寄せています。
体力に自信のない方、お子様連れの方などは、無理をせずご参加を見合わせていただくようお願いいたします。
河北潟クリーン作戦について、詳しくは以下をご覧ください。
http://kahokugata.sblo.jp/article/188520446.html
Copyright (C)2009-10 Kahokugata Lake Institute.
2021年04月15日
2017年02月01日
2016年度河北潟研究奨励助成が決定しました
2016年度河北潟研究奨励助成について以下のとおり決定しました。
今回は、goododoのクリック等による原資162,000円に、当研究所役員による寄付金により増資し、助成総額は30万円としました。また、このうち10万円については、1個人からの研究課題を指定しての寄付であったことから特別寄付枠としました。
2016年度河北潟研究奨励助成対象者
申 請 者 野田 英樹 さん(所属:いしかわ動物園)
助成金額 100,000円
研究課題 河北潟西部承水路と東部承水路に生息する淡水カメ類の長期的研究
申 請 者 畑山 智史 さん(所属:埼玉大学大学院文化科学研究科)
助成金額 100,000円
研究課題 酸素同位体比を用いた過去5000年にわたる海水温度の変化
(以下、特別寄付枠)
申 請 者 梶間 周一カ さん
(所属:金沢大学人間社会学域地域創造学類環境共生コース)
助成金額 100,000円
研究課題 生態保全及び森林保全型農産物の価格プレミアムの決定要因は何か―「生きもの元気米」認証制度を事例にした一考察
今回は、goododoのクリック等による原資162,000円に、当研究所役員による寄付金により増資し、助成総額は30万円としました。また、このうち10万円については、1個人からの研究課題を指定しての寄付であったことから特別寄付枠としました。
2016年度河北潟研究奨励助成対象者
申 請 者 野田 英樹 さん(所属:いしかわ動物園)
助成金額 100,000円
研究課題 河北潟西部承水路と東部承水路に生息する淡水カメ類の長期的研究
申 請 者 畑山 智史 さん(所属:埼玉大学大学院文化科学研究科)
助成金額 100,000円
研究課題 酸素同位体比を用いた過去5000年にわたる海水温度の変化
(以下、特別寄付枠)
申 請 者 梶間 周一カ さん
(所属:金沢大学人間社会学域地域創造学類環境共生コース)
助成金額 100,000円
研究課題 生態保全及び森林保全型農産物の価格プレミアムの決定要因は何か―「生きもの元気米」認証制度を事例にした一考察
2014年12月01日
福島支援・家庭菜園等からの野菜提供のお願い
石川県・河北潟周辺地域の方限定でお願いがあります。
写真のような焼き芋イベントを毎年この時期に、福島県南相馬市の仮設住宅団地でおこなっています。
当初は3年ほどで終わる予定でしたが、福島の現状はほとんど改善されていない状況で、復興の具体的なことがなかなか先に進んでおらず、先行きが見通せない状況になっています。
仮設住宅から引っ越して行く人もいますが、今でも新たに入居される方も多く、空き室がないような状況のようです。
私たちは、引き続き仮設住宅の皆様とのお付き合いを続けていくことにしています。
私たちがこの活動を始めたきっかけは、特に震災のあった年に被災地で新鮮な野菜が不足していて、河北潟地域の野菜を届けようと地域の人たちに募金と野菜の提供を呼びかけたところ、約100万円の募金が1ヶ月ほどで集まり、それを原資にして野菜を購入して届ける活動を年数回ずつしてきました。原資は野菜購入のみに使い、農家から無償や安価で提供いただいた野菜を当初は毎回200戸分配達していました。交通費は、最初の2年間は国からの補助をいただきましたが、現在は参加者の自腹で行っています。当初の募金も今回のサツマイモの購入でなくなります。
焼き芋イベントは、現地に方々から喜ばれ、普段室内に引きこもりがちになっている人も出てきて、笑顔の絶えないイベントとなっています。
福島では現在では、物は流通しており、野菜を配達する必要性はなくなってきています。しかし、物が流通するに従い、外からやって来る人たちはだんだんと減っていき、そうしたことを寂しさとあきらめのような感情で受け止めている人たちも多く見られます。
現在では、私たちは人の交流を中心に考えており、たまに顔を出してお互いの近況を話し合っています。
野菜は流通していますが、実際には地元ではまだ野菜が作れない場所や作ることや食べることを躊躇することがあり、主にスーパーから福島県外産の物を購入しています。もともと多くの方が、家庭菜園や地元野菜を交換し合っていた方々ですので、どうしてもスーパーの野菜には、寂しさを感じてしまいがちです。
そこで、今回河北潟近辺の方々から自慢の家庭菜園からとれた野菜や、農家の方で栽培されている野菜を無償提供していただけませんでしょうか。提供者の紹介ととともに私たちが直接、仮設住宅の皆様にお届けします。
焼き芋イベントは12月7日におこないます。6日正午には石川県を出発します。そこで、6日朝までに直接、河北潟湖沼研究所まで野菜を届けてくださる方を募集しています。
ご連絡お待ちしています。
写真のような焼き芋イベントを毎年この時期に、福島県南相馬市の仮設住宅団地でおこなっています。
当初は3年ほどで終わる予定でしたが、福島の現状はほとんど改善されていない状況で、復興の具体的なことがなかなか先に進んでおらず、先行きが見通せない状況になっています。
仮設住宅から引っ越して行く人もいますが、今でも新たに入居される方も多く、空き室がないような状況のようです。
私たちは、引き続き仮設住宅の皆様とのお付き合いを続けていくことにしています。
私たちがこの活動を始めたきっかけは、特に震災のあった年に被災地で新鮮な野菜が不足していて、河北潟地域の野菜を届けようと地域の人たちに募金と野菜の提供を呼びかけたところ、約100万円の募金が1ヶ月ほどで集まり、それを原資にして野菜を購入して届ける活動を年数回ずつしてきました。原資は野菜購入のみに使い、農家から無償や安価で提供いただいた野菜を当初は毎回200戸分配達していました。交通費は、最初の2年間は国からの補助をいただきましたが、現在は参加者の自腹で行っています。当初の募金も今回のサツマイモの購入でなくなります。
焼き芋イベントは、現地に方々から喜ばれ、普段室内に引きこもりがちになっている人も出てきて、笑顔の絶えないイベントとなっています。
福島では現在では、物は流通しており、野菜を配達する必要性はなくなってきています。しかし、物が流通するに従い、外からやって来る人たちはだんだんと減っていき、そうしたことを寂しさとあきらめのような感情で受け止めている人たちも多く見られます。
現在では、私たちは人の交流を中心に考えており、たまに顔を出してお互いの近況を話し合っています。
野菜は流通していますが、実際には地元ではまだ野菜が作れない場所や作ることや食べることを躊躇することがあり、主にスーパーから福島県外産の物を購入しています。もともと多くの方が、家庭菜園や地元野菜を交換し合っていた方々ですので、どうしてもスーパーの野菜には、寂しさを感じてしまいがちです。
そこで、今回河北潟近辺の方々から自慢の家庭菜園からとれた野菜や、農家の方で栽培されている野菜を無償提供していただけませんでしょうか。提供者の紹介ととともに私たちが直接、仮設住宅の皆様にお届けします。
焼き芋イベントは12月7日におこないます。6日正午には石川県を出発します。そこで、6日朝までに直接、河北潟湖沼研究所まで野菜を届けてくださる方を募集しています。

2014年02月26日
県知事選立候補予定者 川裕一郎氏からの回答
河北潟湖沼研究所は、河北潟自然再生協議会及び津幡の水辺を守り隊との連名で、石川県知事選に立候補を予定している各候補に対して、公開質問状を送付いたしました。このたび、川裕一郎予定候補の選対事務所より回答をいただきましたので、下記に掲載します。
回答全文のpdfファイルは、こちらからダウンロードできます。
また、公開質問状は、1月30日の記事を御覧ください。
既に回答いただいている木村吉伸氏の回答はこちら
谷本正憲候補からの回答はこちらにあります。
川裕一郎予定候補からは4つの質問に対しての一括の回答として以下をいただきました。
【回答】
頂きましたアンケートの各ご質問に回答をさせていただくには十分な準備が叶いませんでしたので、まず基本姿勢を包括的に回答させていただきます。河北潟の現状にはなおざりにされてきた長い歴史と種々の課題が有る事を認識しております。
命 の尊重は私の基本姿勢であり、県民の幸せのため、それを育む自然と自然環境の保護は重要な課題と認識しています。河北潟とその周辺自然環境は、それを取り巻く市町の市街地からもほど近くに残っている貴重な自然であり、ラムサール条約湿地への登録もその条件に見合う環境の実現を目指す取り組みが必要と認識しています。また地域振興の観点からも、食の安全をキーワードにした高付加価値近郊農業の拠点としてその価値を見直して行けると考えています。これら人間の 営みと自然との調和をいかに取って行けば良いのかは県民と行政とが協働し長期腰を据えて取り組むべき物と考えます。
県 民との対話、声無き声を聴くをモットーに、移動知事室の実現を重要政策として提案しておりますが、河北潟の現状とこれからのあるべき姿を明らかにして取り 組むため、先ずは関わる市民団体、県民や有識者、などの声を聴き、短期、中期、長期のあるべき姿を県民に知らせ、実現に向け県民と関係市町ならびに県が協 働できる仕組み作りを進める方針です。
回答全文のpdfファイルは、こちらからダウンロードできます。
また、公開質問状は、1月30日の記事を御覧ください。
既に回答いただいている木村吉伸氏の回答はこちら
谷本正憲候補からの回答はこちらにあります。
川裕一郎予定候補からは4つの質問に対しての一括の回答として以下をいただきました。
【回答】
頂きましたアンケートの各ご質問に回答をさせていただくには十分な準備が叶いませんでしたので、まず基本姿勢を包括的に回答させていただきます。河北潟の現状にはなおざりにされてきた長い歴史と種々の課題が有る事を認識しております。
命 の尊重は私の基本姿勢であり、県民の幸せのため、それを育む自然と自然環境の保護は重要な課題と認識しています。河北潟とその周辺自然環境は、それを取り巻く市町の市街地からもほど近くに残っている貴重な自然であり、ラムサール条約湿地への登録もその条件に見合う環境の実現を目指す取り組みが必要と認識しています。また地域振興の観点からも、食の安全をキーワードにした高付加価値近郊農業の拠点としてその価値を見直して行けると考えています。これら人間の 営みと自然との調和をいかに取って行けば良いのかは県民と行政とが協働し長期腰を据えて取り組むべき物と考えます。
県 民との対話、声無き声を聴くをモットーに、移動知事室の実現を重要政策として提案しておりますが、河北潟の現状とこれからのあるべき姿を明らかにして取り 組むため、先ずは関わる市民団体、県民や有識者、などの声を聴き、短期、中期、長期のあるべき姿を県民に知らせ、実現に向け県民と関係市町ならびに県が協 働できる仕組み作りを進める方針です。
2014年02月21日
県知事選立候補予定者 谷本正憲氏からの回答
河北潟湖沼研究所は、河北潟自然再生協議会及び津幡の水辺を守り隊との連名で、石川県知事選に立候補を予定している各候補に対して、公開質問状を送付いたしました。このたび、現職の谷本正憲さんより回答をいただきましたので、下記に掲載します。
回答全文のpdfファイルは、こちらからダウンロードできます。
また、公開質問状は、1月30日の記事を御覧ください。
既に回答いただいている木村吉伸氏の回答はこちらにあります。
河北潟自然再生協議会、NPO法人河北潟湖沼研究所、津幡の水辺を守る会からの公開質問状への回答について
質問1 私たちは「河北潟の自然再生構想」のなかで「きめ細かい水位調整の促進と将来の水門開放を見据えた研究の実施」という課題を掲げています。これは具体的には、河北潟の基本管理水位を現在の+40cm から20cm 程度低くすることにより河北潟の本来の水の流れを取り戻し、周辺河川の水が滞留することに起因する水質悪化や生態系の劣化を改善すること、湖岸の植生沈没による衰退を防止するとともに、将来の河北潟の再汽水化による湖自体の水質改善、自然再生への道筋をつけることを展望しています。その際、河北潟の農業用水の確保の問題が生じますが、これに対しては、現在の貯木場防潮水門の位置を東部承水路湖南大橋付近まで後退させ、東部承水路からの取水に切り替えることと、森下川の取水体系を見直すことを提案しています。
そこで、河北潟の水質改善と生態系の再生の観点から、水位管理や取水施設の設置場所の変更等を考慮した抜本的な施策を実施するお考えがあるかお聞かせください。また、他の改善策についてお考えがある場合はお聞かせください。
【回答】
河北潟の水質は、水質汚濁の程度を表す指標であるCODの値が、平成6年は11mg/1でしたが、生活排水処理施設の整備といった水質保全対策に取り組んできた結果、平成24年には8.8mg/lと、徐々にではありますが、改善効果が表れております。
河北潟のような閉鎖性水域の水質改善は、全国的にも苦労しており、単一の取り組みで一朝一夕に効果をあげることは難しいですが、下水道などの生活排水処理施設の整備をはじめ、周辺農地での化学肥料・農薬の低減や肥料分の流出しにくい緩効性肥料への切り替え、潟内への水質浄化材の設置など、関係市町の皆様と力を合わせながら、一つひとつの取り組みを着実に実施していくことが大切と考えています。
なお、ご提案のありました、貯木場防潮水門を開放し、東部承水路に新たな水門を設置することについては、このようにした場合、海水が潟内に流入することになりますが、干拓地をはじめとする周辺農地の揚水施設は河北潟に設置されていることから、農地に塩害が発生することとなり、現実的ではないと考えています。
質問2 私たちは、シギ・チドリ類やコハクチョウなど多くの水鳥が飛来する河北潟は、ラムサール条約登録湿地にふさわしい潟湖であり、この条約の登録湿地となることをめざしています。河北潟のラムサール条約湿地への登録についてのお考えをお聞かせください。
【回答】
ラムサール条約湿地として登録するためには、国指定島獣保護区の特別保護地区などに指定されることが前提となっており、水面の埋立・干拓や工作物の設置など土地利用に制約がかかることとなります。
また、地元住民の皆様の同意を得る必要もあり、現に河北潟干拓地及び周辺農地で営農されている皆様に制約がかかる可能性もあることから、営農者をはじめ、地域住民の皆様などの理解を得ながら、合意形成を行うことが重要であると考えています。
質問3 干拓地農業の活性化を含む河北潟と周辺地域の持続可能な発展や、河北潟の環境保全・自然再生の取り組みを、永続的に担う地域住民の役割についてどのようにお考えでしょうか。また、河北潟の環境改善のために、石川県と住民とはどのように協働したらよいと考えておられますか。また、石川県が行う河北潟の環境政策の意志決定過程における住民等のステークホルダーとしての参加の方法としては、どのようなことをお考えでしょうか。
【回答】
河北潟には、かつて国策としてスタートした大規模干拓と農業振興、快適な生活に不可欠な生活排水の処理、水質の改善、人々に安らぎを与える親水空間の提供、野鳥をはじめとする生物多様性の保全など、多岐にわたる課題があり、これをそれぞれ実現していくためには、行政のみならず、地域の住民をはじめ関係の皆様が知恵を出し合い、取り組んで行く必要があると思います。
そのため、あらゆる機会を捉えて、お話しをお聞きし、ご説明をし、地域全体で問題意識を共有していくことが大切ですが、河北潟自然再生協議会の皆様が毎年開催しておられる「河北潟クリーン作戦」も、多くのボランティアの皆さんが参加され、河北潟の実情を理解する良い機会になっていると思います。
また、毎年、河北潟周辺の2市2町の市長・町長や議員の皆様など地元を代表される皆様から構成される河北潟環境対策期成同盟会などからも、お話しをお聞きしているところであり、これからも関係の皆様の思いをお聞きし、協力しながら、事を進めていくことが大切であると考えています。
質問4 河北潟とその周辺地域を石川県のひとつの重要な資源として評価し、持続可能性の観点から河北潟を保全するための検討や具体的取り組みを実施する考えはありますか。また、河北潟と周辺地域の持続可能な地域振興策について、具体的なお考えをお持ちでしたらお聞かせください。
【回答】
河北潟は、四季折々に移り変わる水辺の自然を楽しみながら、散策やジョギング、釣りなど、近隣住民の皆様のみならず多くの県民の皆様に利用されている身近な財産であり、これからも守っていかなければならない貴重な財産です。
そのため、環境対策については、これまで申し上げたとおり、関係市町の皆様と力を合わせ、一つひとつの取り組みを着実に実施していくことが重要です。
河北潟の活性化に欠かせない農業については、石川県全体の農業生産額が減少傾向にある中、河北潟干拓地では徐々に農業生産額が伸びており、レンコンと生乳が県内生産量の約半分、コマツナが約3割を占めるなど、石川県の一大農業生産拠点となっています。
農業の担い手不足も全国的に叫ばれておりますが、河北潟干拓地は、石川県の農業を担う人材を育成する「いしかわ耕稼塾」の研修の場として活用されており、修了生の中には河北潟干拓地で新規に就農している方もいらっしゃいます。また、イオン鰍フ子会社であるイオンアグリ創造鰍焉A昨年から河北潟干拓地で農業に参入するなど、耕作放棄地の拡大が全国的に懸念される中、農業の活性化が進んでいる地域です。
一方で、河北潟は、全国有数の渡り鳥の渡来地でもあり、観察拠点として県が設けた河北潟野島観察舎が多くの皆さんに利用されていますが、これからも全国有数の野鳥観察地として河北潟をアピールしていかなければならないと思います。
このように、関係の皆様が力を合わせ、自然と人とが共生するモデル地域として、しっかりとした環境対策を行いながら、河北潟及び周辺地域の活性化を図っていくことが大切ではないかと考えており、必要なお手伝いをしてまいりたいと思います。
回答全文のpdfファイルは、こちらからダウンロードできます。
また、公開質問状は、1月30日の記事を御覧ください。
既に回答いただいている木村吉伸氏の回答はこちらにあります。
河北潟自然再生協議会、NPO法人河北潟湖沼研究所、津幡の水辺を守る会からの公開質問状への回答について
質問1 私たちは「河北潟の自然再生構想」のなかで「きめ細かい水位調整の促進と将来の水門開放を見据えた研究の実施」という課題を掲げています。これは具体的には、河北潟の基本管理水位を現在の+40cm から20cm 程度低くすることにより河北潟の本来の水の流れを取り戻し、周辺河川の水が滞留することに起因する水質悪化や生態系の劣化を改善すること、湖岸の植生沈没による衰退を防止するとともに、将来の河北潟の再汽水化による湖自体の水質改善、自然再生への道筋をつけることを展望しています。その際、河北潟の農業用水の確保の問題が生じますが、これに対しては、現在の貯木場防潮水門の位置を東部承水路湖南大橋付近まで後退させ、東部承水路からの取水に切り替えることと、森下川の取水体系を見直すことを提案しています。
そこで、河北潟の水質改善と生態系の再生の観点から、水位管理や取水施設の設置場所の変更等を考慮した抜本的な施策を実施するお考えがあるかお聞かせください。また、他の改善策についてお考えがある場合はお聞かせください。
【回答】
河北潟の水質は、水質汚濁の程度を表す指標であるCODの値が、平成6年は11mg/1でしたが、生活排水処理施設の整備といった水質保全対策に取り組んできた結果、平成24年には8.8mg/lと、徐々にではありますが、改善効果が表れております。
河北潟のような閉鎖性水域の水質改善は、全国的にも苦労しており、単一の取り組みで一朝一夕に効果をあげることは難しいですが、下水道などの生活排水処理施設の整備をはじめ、周辺農地での化学肥料・農薬の低減や肥料分の流出しにくい緩効性肥料への切り替え、潟内への水質浄化材の設置など、関係市町の皆様と力を合わせながら、一つひとつの取り組みを着実に実施していくことが大切と考えています。
なお、ご提案のありました、貯木場防潮水門を開放し、東部承水路に新たな水門を設置することについては、このようにした場合、海水が潟内に流入することになりますが、干拓地をはじめとする周辺農地の揚水施設は河北潟に設置されていることから、農地に塩害が発生することとなり、現実的ではないと考えています。
質問2 私たちは、シギ・チドリ類やコハクチョウなど多くの水鳥が飛来する河北潟は、ラムサール条約登録湿地にふさわしい潟湖であり、この条約の登録湿地となることをめざしています。河北潟のラムサール条約湿地への登録についてのお考えをお聞かせください。
【回答】
ラムサール条約湿地として登録するためには、国指定島獣保護区の特別保護地区などに指定されることが前提となっており、水面の埋立・干拓や工作物の設置など土地利用に制約がかかることとなります。
また、地元住民の皆様の同意を得る必要もあり、現に河北潟干拓地及び周辺農地で営農されている皆様に制約がかかる可能性もあることから、営農者をはじめ、地域住民の皆様などの理解を得ながら、合意形成を行うことが重要であると考えています。
質問3 干拓地農業の活性化を含む河北潟と周辺地域の持続可能な発展や、河北潟の環境保全・自然再生の取り組みを、永続的に担う地域住民の役割についてどのようにお考えでしょうか。また、河北潟の環境改善のために、石川県と住民とはどのように協働したらよいと考えておられますか。また、石川県が行う河北潟の環境政策の意志決定過程における住民等のステークホルダーとしての参加の方法としては、どのようなことをお考えでしょうか。
【回答】
河北潟には、かつて国策としてスタートした大規模干拓と農業振興、快適な生活に不可欠な生活排水の処理、水質の改善、人々に安らぎを与える親水空間の提供、野鳥をはじめとする生物多様性の保全など、多岐にわたる課題があり、これをそれぞれ実現していくためには、行政のみならず、地域の住民をはじめ関係の皆様が知恵を出し合い、取り組んで行く必要があると思います。
そのため、あらゆる機会を捉えて、お話しをお聞きし、ご説明をし、地域全体で問題意識を共有していくことが大切ですが、河北潟自然再生協議会の皆様が毎年開催しておられる「河北潟クリーン作戦」も、多くのボランティアの皆さんが参加され、河北潟の実情を理解する良い機会になっていると思います。
また、毎年、河北潟周辺の2市2町の市長・町長や議員の皆様など地元を代表される皆様から構成される河北潟環境対策期成同盟会などからも、お話しをお聞きしているところであり、これからも関係の皆様の思いをお聞きし、協力しながら、事を進めていくことが大切であると考えています。
質問4 河北潟とその周辺地域を石川県のひとつの重要な資源として評価し、持続可能性の観点から河北潟を保全するための検討や具体的取り組みを実施する考えはありますか。また、河北潟と周辺地域の持続可能な地域振興策について、具体的なお考えをお持ちでしたらお聞かせください。
【回答】
河北潟は、四季折々に移り変わる水辺の自然を楽しみながら、散策やジョギング、釣りなど、近隣住民の皆様のみならず多くの県民の皆様に利用されている身近な財産であり、これからも守っていかなければならない貴重な財産です。
そのため、環境対策については、これまで申し上げたとおり、関係市町の皆様と力を合わせ、一つひとつの取り組みを着実に実施していくことが重要です。
河北潟の活性化に欠かせない農業については、石川県全体の農業生産額が減少傾向にある中、河北潟干拓地では徐々に農業生産額が伸びており、レンコンと生乳が県内生産量の約半分、コマツナが約3割を占めるなど、石川県の一大農業生産拠点となっています。
農業の担い手不足も全国的に叫ばれておりますが、河北潟干拓地は、石川県の農業を担う人材を育成する「いしかわ耕稼塾」の研修の場として活用されており、修了生の中には河北潟干拓地で新規に就農している方もいらっしゃいます。また、イオン鰍フ子会社であるイオンアグリ創造鰍焉A昨年から河北潟干拓地で農業に参入するなど、耕作放棄地の拡大が全国的に懸念される中、農業の活性化が進んでいる地域です。
一方で、河北潟は、全国有数の渡り鳥の渡来地でもあり、観察拠点として県が設けた河北潟野島観察舎が多くの皆さんに利用されていますが、これからも全国有数の野鳥観察地として河北潟をアピールしていかなければならないと思います。
このように、関係の皆様が力を合わせ、自然と人とが共生するモデル地域として、しっかりとした環境対策を行いながら、河北潟及び周辺地域の活性化を図っていくことが大切ではないかと考えており、必要なお手伝いをしてまいりたいと思います。
2014年02月14日
県知事選候補予定者 木村吉伸氏からの回答
河北潟湖沼研究所は、河北潟自然再生協議会及び津幡の水辺を守り隊との連名で、石川県知事選に立候補を予定している各候補に対して、公開質問状を送付いたしました。このうち、「県民の会」の立候補予定者の木村吉伸さんより回答をいただきましたので、下記に掲載します。
pdfファイルは、こちらからダウンロードできます。
また、公開質問状は、1月30日の記事を御覧ください。
質問1
河北潟の水質改善と生態系の再生の観点から、水位管理や取水施設の設置場所の変更等を考慮した抜本的な施策を実施するお考えがあるか、他の改善策について考えがあるか。
【回答】
「生命の水」を汚してはなりません。今日、開発優先型の公共投資によって、結果的には水質の汚濁がすすみ、本来あるべき自然の姿と水辺の生態系が壊されてきました。良好な水質と水量を確保し、動植物が豊富で美しい景観を有した水辺を取り戻し、自然と動植物の生態系を保全することは政治の責任に属する問題です。
従来、自然災害対策の観点で行われてきた治水事業計画なども生態系の存続という配慮が必要です。水辺空間の整備を見直し、水と緑のネットワークを形成するための総合的な施策を展開することが大切と考えています。
河北潟の歴史と、河北潟を生活の糧として生計を立ててきた住民のくらしをふり返れば、貴会が指摘されるように「豊かな湖を消滅させた代償」の大きさを痛感します。「過去の河北潟の面影が完全にうしなわれつつある」だけに、河北潟の再生をめざして、自然との調和を取り戻し、水質汚染の生物的指標となる水生生物が生きる町づくりを、真剣に探求する県政の態度が求められています。
「将来の河北潟の再汽水化による湖自体の水質改善、自然再生への道筋をつける」「貯木場防潮水門の位置を東部承水路湖南大橋付近まで後退」させて、取水口を変更きりかえて、「森下川の取水体系を見直す」ことは重要な提案としてうけとめています。地元の声をよく聞きながら十分な検討を加えて、実施の方向も視野に入れて対応したいと考えます。
質問2
河北潟のラムサール条約湿地への登録についての考えはどうか。
【回答】
ラムサール条約は、国際湿地保護条約とも呼ばれていますが、これまで開発の対象と思われてきた湿地は、水の浄化など、自然の恵みをもたらすものだと再認識されるようになり、地球温暖化対策のうえでも、その保全が重視されてきています。登録ずみの湿地の保全にとどまらず、ラムサール条約を通して広い視野で、環境について考えることが求められます。
条約で言われている「賢明な利用」とは、漁業や農業などの振興に活用することも含まれるものと理解しています。「条約湿地」ともなれば、鳥類の生息地や生物の多様性もいっそう保存し、さらに地球環境と河北潟の環境改善に役立つことは確かなことです。
環境省は、国内500の「重要湿地」のなかに河北潟を入れており、国内選定基準には合致しているこを知り、認識を新たにしているところです。ただ、国指定の自然保護区とか、特別鳥獣保護区に指定されていることが要件のようです。しかし、河北潟は野鳥の会などもラムサール条約の登録をめざして活動を強めていますが、県指定の鳥獣保護区でとどまっています。
河北潟の干拓地利用と排水処理問題、河北潟に流入する堆積土砂の除去対策などが県議会でとりあげられて、議論をかさねています。河北潟干拓地の農家や、地元住民の意向と要望に深く留意し、「住民参加と合意」を得て、条約登録湿地にふさわしく潟湖の再生をめざす必要があると考えています。
質問3
干拓地農業活性化を含む河北潟と周辺地域の持続可能な発展、環境保全・自然再生の取り組みを、永続的に担う地域住民の役割についてどう考えるか。環境改善のための石川県と住民との協働について、県の環境政策の意思決定における住民等のステークホルダーとしての参加方法を、どう考えるか。
【回答】
将来にわたって良好な環境を維持していくために、環境汚染を規制し、生態系を守るとりくみを強化します。そのためにも環境汚染問題の解決には公共投資のあり方を根本的に再検討し、少なくとも、(1)汚染者負担の原則、(2)予防原則、(3) 国民・住民の参加、(4)徹底した情報公開などの視点は欠かせません。さらに、環境NGOが求めている「野生生物保護基本法」の制定をめざします。
「河北潟と周辺地域の持続可能な発展」めざすには、どんなまちづくりが求められるのか、地域住民と市民団体、識者や行政などの議論と運動があります。河北潟周辺の「環境保全・自然再生」をめざすうえで、行政環境アセスメント制度(ふるさと石川の環境を守り育てる条例)のいっそうの充実を基本方向に据えて、北陸新幹線効果の名のもとにすすめている高規格道路の建設や、大規模開発の根本的な見直しを急ぐべきではないでしょうか。なかでも、「住民参加と情報公開」の充実と「代替案の検討」を義務づけ、さらに欧米で導入されている「政策の検討段階からの環境アセスメント(戦略的アセスメント)」の完全導入など、強く求めます。
日本農業の未来と食の安全問題とむきあい、先進国で最低水準に落ち込んできた自国の食料自給率を向上させ、持続可能な社会をどう築くのか、その政治の責任が問われています。河北潟干拓農業の活性化と発展を考えるには、安心して農業生産に取り組め、河北潟干拓農業で暮らせる条件を抜本的に整えることです。21世紀の世界は、「食料は金さえ出せばいつでも輸入できる」時代ではなくなっています。国土や自然条件を生かした循環型の社会への転換も求められる時代です。
近年、定年退職者や若者の間で就農希望がふえ、農業への関心が高まっています。それを本格的にいかし定着させることは県政の重要な課題です。そのためには、国や県、市町と関係機関、地域社会が一体となった長期にわたる総合的な支援―「新規就農者支援法」を制定し、就農希望者の研修・教育機関の整備、農地の確保、資金、販路や住宅の紹介など総合的な支援体制の整備を求めます。
質問4
河北潟とその周辺地域を石川県の一つの重要な資源として評価し、持続可能性の観点から河北潟を保全するための検討や具体的な取り組みを実施する考えはあるか。また、河北潟と周辺地域の持続可能な地域振興策について、具体的な考えはあるか。
【回答】
今回のアンケートをうけて、「河北潟自然再生協議会」の活動や研究論文、河北潟の保全と持続可能な地域振興策を学び、その重大性に着目しているところです。環境NGOは生物多様性条約における野生生物保護の方針を国内法で担保するものとして4つの柱立てを構成し、その第一には包括的な保全策の必要性を指摘しています。
この基本点をしっかりと踏まえて野生生物と共存共栄できる地域振興策をめざし、「河北潟とその周辺を石川県の一つの重要な資源」という県民意識を日常普段に高めるとともに、生産者と消費者との共同の運動の成果や、さまざまな分野のボランティアや専門家の英知をくみつくすなど、科学的な対応策を探求していくことが非常に大切と考えます。県内でも全国的にも環境保全に貢献する土地の利用手段として、自然に負荷をかけない「エコツーリズム実施」の経験などを、大いにいかし発展させたいものです。
「安全でおいしい食料は石川の大地」で「野生生物と共存しあえる河北潟農業」を響かせ、産直活動の発展と都市間交流を広げることは大事な地域振興策です。参考紹介例にしては不十分ですが、さまざまな体験農園と結んでの農業ボランティア、市民農園、都市住民による農業生産への参加を募り、多種多様な形態で農業施策の充実を計り、条件にあった農業生産への参加を増やしつつ、農家と都市住民との交流を広げるようにします。
その点では、河北潟の保全と金沢市近郊農業の積極的な役割を輝かせるとともに、農地と生産緑地を守る都市近郊農業政策の確立を求め、県・市町の条例で明確な位置づけをもたすことが重要になります。
pdfファイルは、こちらからダウンロードできます。
また、公開質問状は、1月30日の記事を御覧ください。
河北潟自然再生協議会のアンケートへの回答
2014/02/14
「県民の会」県知事予定候補 木村 吉伸
「県民の会」県知事予定候補 木村 吉伸
質問1
河北潟の水質改善と生態系の再生の観点から、水位管理や取水施設の設置場所の変更等を考慮した抜本的な施策を実施するお考えがあるか、他の改善策について考えがあるか。
【回答】
「生命の水」を汚してはなりません。今日、開発優先型の公共投資によって、結果的には水質の汚濁がすすみ、本来あるべき自然の姿と水辺の生態系が壊されてきました。良好な水質と水量を確保し、動植物が豊富で美しい景観を有した水辺を取り戻し、自然と動植物の生態系を保全することは政治の責任に属する問題です。
従来、自然災害対策の観点で行われてきた治水事業計画なども生態系の存続という配慮が必要です。水辺空間の整備を見直し、水と緑のネットワークを形成するための総合的な施策を展開することが大切と考えています。
河北潟の歴史と、河北潟を生活の糧として生計を立ててきた住民のくらしをふり返れば、貴会が指摘されるように「豊かな湖を消滅させた代償」の大きさを痛感します。「過去の河北潟の面影が完全にうしなわれつつある」だけに、河北潟の再生をめざして、自然との調和を取り戻し、水質汚染の生物的指標となる水生生物が生きる町づくりを、真剣に探求する県政の態度が求められています。
「将来の河北潟の再汽水化による湖自体の水質改善、自然再生への道筋をつける」「貯木場防潮水門の位置を東部承水路湖南大橋付近まで後退」させて、取水口を変更きりかえて、「森下川の取水体系を見直す」ことは重要な提案としてうけとめています。地元の声をよく聞きながら十分な検討を加えて、実施の方向も視野に入れて対応したいと考えます。
質問2
河北潟のラムサール条約湿地への登録についての考えはどうか。
【回答】
ラムサール条約は、国際湿地保護条約とも呼ばれていますが、これまで開発の対象と思われてきた湿地は、水の浄化など、自然の恵みをもたらすものだと再認識されるようになり、地球温暖化対策のうえでも、その保全が重視されてきています。登録ずみの湿地の保全にとどまらず、ラムサール条約を通して広い視野で、環境について考えることが求められます。
条約で言われている「賢明な利用」とは、漁業や農業などの振興に活用することも含まれるものと理解しています。「条約湿地」ともなれば、鳥類の生息地や生物の多様性もいっそう保存し、さらに地球環境と河北潟の環境改善に役立つことは確かなことです。
環境省は、国内500の「重要湿地」のなかに河北潟を入れており、国内選定基準には合致しているこを知り、認識を新たにしているところです。ただ、国指定の自然保護区とか、特別鳥獣保護区に指定されていることが要件のようです。しかし、河北潟は野鳥の会などもラムサール条約の登録をめざして活動を強めていますが、県指定の鳥獣保護区でとどまっています。
河北潟の干拓地利用と排水処理問題、河北潟に流入する堆積土砂の除去対策などが県議会でとりあげられて、議論をかさねています。河北潟干拓地の農家や、地元住民の意向と要望に深く留意し、「住民参加と合意」を得て、条約登録湿地にふさわしく潟湖の再生をめざす必要があると考えています。
質問3
干拓地農業活性化を含む河北潟と周辺地域の持続可能な発展、環境保全・自然再生の取り組みを、永続的に担う地域住民の役割についてどう考えるか。環境改善のための石川県と住民との協働について、県の環境政策の意思決定における住民等のステークホルダーとしての参加方法を、どう考えるか。
【回答】
将来にわたって良好な環境を維持していくために、環境汚染を規制し、生態系を守るとりくみを強化します。そのためにも環境汚染問題の解決には公共投資のあり方を根本的に再検討し、少なくとも、(1)汚染者負担の原則、(2)予防原則、(3) 国民・住民の参加、(4)徹底した情報公開などの視点は欠かせません。さらに、環境NGOが求めている「野生生物保護基本法」の制定をめざします。
「河北潟と周辺地域の持続可能な発展」めざすには、どんなまちづくりが求められるのか、地域住民と市民団体、識者や行政などの議論と運動があります。河北潟周辺の「環境保全・自然再生」をめざすうえで、行政環境アセスメント制度(ふるさと石川の環境を守り育てる条例)のいっそうの充実を基本方向に据えて、北陸新幹線効果の名のもとにすすめている高規格道路の建設や、大規模開発の根本的な見直しを急ぐべきではないでしょうか。なかでも、「住民参加と情報公開」の充実と「代替案の検討」を義務づけ、さらに欧米で導入されている「政策の検討段階からの環境アセスメント(戦略的アセスメント)」の完全導入など、強く求めます。
日本農業の未来と食の安全問題とむきあい、先進国で最低水準に落ち込んできた自国の食料自給率を向上させ、持続可能な社会をどう築くのか、その政治の責任が問われています。河北潟干拓農業の活性化と発展を考えるには、安心して農業生産に取り組め、河北潟干拓農業で暮らせる条件を抜本的に整えることです。21世紀の世界は、「食料は金さえ出せばいつでも輸入できる」時代ではなくなっています。国土や自然条件を生かした循環型の社会への転換も求められる時代です。
近年、定年退職者や若者の間で就農希望がふえ、農業への関心が高まっています。それを本格的にいかし定着させることは県政の重要な課題です。そのためには、国や県、市町と関係機関、地域社会が一体となった長期にわたる総合的な支援―「新規就農者支援法」を制定し、就農希望者の研修・教育機関の整備、農地の確保、資金、販路や住宅の紹介など総合的な支援体制の整備を求めます。
質問4
河北潟とその周辺地域を石川県の一つの重要な資源として評価し、持続可能性の観点から河北潟を保全するための検討や具体的な取り組みを実施する考えはあるか。また、河北潟と周辺地域の持続可能な地域振興策について、具体的な考えはあるか。
【回答】
今回のアンケートをうけて、「河北潟自然再生協議会」の活動や研究論文、河北潟の保全と持続可能な地域振興策を学び、その重大性に着目しているところです。環境NGOは生物多様性条約における野生生物保護の方針を国内法で担保するものとして4つの柱立てを構成し、その第一には包括的な保全策の必要性を指摘しています。
この基本点をしっかりと踏まえて野生生物と共存共栄できる地域振興策をめざし、「河北潟とその周辺を石川県の一つの重要な資源」という県民意識を日常普段に高めるとともに、生産者と消費者との共同の運動の成果や、さまざまな分野のボランティアや専門家の英知をくみつくすなど、科学的な対応策を探求していくことが非常に大切と考えます。県内でも全国的にも環境保全に貢献する土地の利用手段として、自然に負荷をかけない「エコツーリズム実施」の経験などを、大いにいかし発展させたいものです。
「安全でおいしい食料は石川の大地」で「野生生物と共存しあえる河北潟農業」を響かせ、産直活動の発展と都市間交流を広げることは大事な地域振興策です。参考紹介例にしては不十分ですが、さまざまな体験農園と結んでの農業ボランティア、市民農園、都市住民による農業生産への参加を募り、多種多様な形態で農業施策の充実を計り、条件にあった農業生産への参加を増やしつつ、農家と都市住民との交流を広げるようにします。
その点では、河北潟の保全と金沢市近郊農業の積極的な役割を輝かせるとともに、農地と生産緑地を守る都市近郊農業政策の確立を求め、県・市町の条例で明確な位置づけをもたすことが重要になります。
2014年01月30日
石川県知事選にあたっての公開質問状
河北潟湖沼研究所は、河北潟自然再生協議会、津幡の水辺を守る会と連名で、石川県知事選に立候補を予定している方々に公開質問状を送付いたしました。
質問は4点で、
1)河北潟の水質や湖岸植生に大きな影響を与えている水位管理と水利用の抜本的解決について、
2)河北潟のラムサール条約登録について
3)河北潟の環境保全おける住民の役割の評価と行政との協働について
4)河北潟の持続可能な振興策について
それぞれの考えを問うものとなっています。
質問状を送付したのは、谷本正憲さん、木村吉伸さん、川裕一郎さん(表明順)です。今後、立候補を表明される方がいた場合は追加で送付する予定です。
質問状の回答期限は2月14日としています。
回答があった場合は、その都度、本ブログで紹介いたします。
公開質問状の全文はいかのとおり、またPDFファイルとして→からダウンロードできます。koukai.pdf
私たち河北潟の環境保全と自然再生を願う地域の諸グループは、「河北潟自然再生協議会」の旗の下につどい民主的な話し合いを続けながら、河北潟の適切な利用の推進のための河北潟利用ルールの推進、河北潟クリーン作戦、外来植物の除去活動、住民意識の向上を図る河北潟自然再生まつりなどに12年間取り組んできました。その中で、河北潟クリーン作戦は毎年600名以上が参加する地域の取り組みとして定着し、少しずつですがゴミのない河北潟が実現できています。また一時は河北潟周辺の水辺を席巻していた外来植物のチクゴスズメノヒエは、徐々に除草の効果が現れ、在来植物のアサザ群落が復活した場所などもみられるようになってきました。私たちはこうした取り組みを通じて、住民の持続的な活動が河北潟の環境改善にとって、たいへん大きな力を持っていることを改めて感じております。
しかし同時に、河北潟自然再生協議会の結成当時から懸案となっている河北潟の水質汚濁の改善は進まず、最近では水質浄化機能や生物多様性への貢献が期待される湖岸植生の衰退現象などがみられるようになってきました。こうした現象の背景には、河北潟の水利用問題とそれに関連する河北潟の水位管理問題が大きく関わっていると考えております。私たちは、平成14年の河北潟自然再生協議会の結成時より、これらの課題にも取り組んでおります。残念ながら、こうした課題住民だけの力では解決できないことが多く、機会あるごとに石川県や関連する市町に申し入れを行ってきました。
河北潟の自然環境、水質、さらには干拓地振興を含めた地域の持続可能な発展といった課題については石川県としての積極的で真摯な取り組みが求められるところですが、そうした点で県の取り組みは十分とはいえないというのが、私たちの印象です。実際に、河北潟の自然環境は全体として改善されず、場所によっては植生の消失などの悪化も見られる状況になっております。
河北潟の環境改善は、石川県の最大の陸水環境を守ることだけでなく、県庁所在地の金沢市を含む河北潟周辺の市や町の住民が豊かに暮らす上でたいへん重要な課題であり、河北潟の現状からは、早急に抜本的な取り組みが求められます。そこで、石川県知事選挙が実施されるにあたり、今回立候補される皆様方に、河北潟の環境問題にどのように取り組んでいただけるのかを伺いたく、この公開質問状をお送りさせていただきます。
河北潟の環境施策について私たちが河北潟自然再生協議会結成時より掲げている「河北潟の自然再生構想」に基づき、懸案となっている2点について、また河北潟施策全体について2つの質問にお答えいただきたいと思います。
大変お忙しいなか誠に恐縮ですが、以下の質問にご回答いただくようお願い致します。ご回答は、メールまたはファックスにて、2月14日までに到着するようお願いします。なお、ご回答は当会のホームページ等により広く公開させていただく予定です。無回答の場合も、その旨を公表させていただきますのでご承知ください。
質問1 私たちは「河北潟の自然再生構想」のなかで「きめ細かい水位調整の促進と将来の水門開放を見据えた研究の実施」という課題を掲げています。これは具体的には、河北潟の基本管理水位を現在の+40cmから20cm程度低くすることにより河北潟の本来の水の流れを取り戻し、周辺河川の水が滞留することに起因する水質悪化や生態系の劣化を改善すること、湖岸の植生沈没による衰退を防止するとともに、将来の河北潟の再汽水化による湖自体の水質改善、自然再生への道筋をつけることを展望しています。その際、河北潟の農業用水の確保の問題が生じますが、これに対しては、現在の貯木場防潮水門の位置を東部承水路湖南大橋付近まで後退させ、東部承水路からの取水に切り替えることと、森下川の取水体系を見直すことを提案しています。
そこで、河北潟の水質改善と生態系の再生の観点から、水位管理や取水施設の設置場所の変更等を考慮した抜本的な施策を実施するお考えがあるかお聞かせください。また、他の改善策についてお考えがある場合はお聞かせください。
質問2 私たちは、シギ・チドリ類やコハクチョウなど多くの水鳥が飛来する河北潟は、ラムサール条約登録湿地にふさわしい潟湖であり、この条約の登録湿地となることをめざしています。河北潟のラムサール条約湿地への登録についてのお考えをお聞かせください。
質問3 干拓地農業の活性化を含む河北潟と周辺地域の持続可能な発展や、河北潟の環境保全・自然再生の取り組みを、永続的に担う地域住民の役割についてどのようにお考えでしょうか。また、河北潟の環境改善のために、石川県と住民とはどのように協働したらよいと考えておられますか。また、石川県が行う河北潟の環境政策の意志決定過程における住民等のステークホルダーとしての参加の方法としては、どのようなことをお考えでしょうか。
質問4 河北潟とその周辺地域を石川県のひとつの重要な資源として評価し、持続可能性の観点から河北潟を保全するための検討や具体的取り組みを実施する考えはありますか。また、河北潟と周辺地域の持続可能な地域振興策について、具体的なお考えをお持ちでしたらお聞かせください。
質問は4点で、
1)河北潟の水質や湖岸植生に大きな影響を与えている水位管理と水利用の抜本的解決について、
2)河北潟のラムサール条約登録について
3)河北潟の環境保全おける住民の役割の評価と行政との協働について
4)河北潟の持続可能な振興策について
それぞれの考えを問うものとなっています。
質問状を送付したのは、谷本正憲さん、木村吉伸さん、川裕一郎さん(表明順)です。今後、立候補を表明される方がいた場合は追加で送付する予定です。
質問状の回答期限は2月14日としています。
回答があった場合は、その都度、本ブログで紹介いたします。
公開質問状の全文はいかのとおり、またPDFファイルとして→からダウンロードできます。koukai.pdf
石川県知事選挙立候補者予定者への公開質問状
河北潟自然再生協議会 代表世話人 小谷達郎
NPO 法人河北潟湖沼研究所 理事長 高橋 久
津幡の水辺を守る会 代表 岡山英一郎
NPO 法人河北潟湖沼研究所 理事長 高橋 久
津幡の水辺を守る会 代表 岡山英一郎
私たち河北潟の環境保全と自然再生を願う地域の諸グループは、「河北潟自然再生協議会」の旗の下につどい民主的な話し合いを続けながら、河北潟の適切な利用の推進のための河北潟利用ルールの推進、河北潟クリーン作戦、外来植物の除去活動、住民意識の向上を図る河北潟自然再生まつりなどに12年間取り組んできました。その中で、河北潟クリーン作戦は毎年600名以上が参加する地域の取り組みとして定着し、少しずつですがゴミのない河北潟が実現できています。また一時は河北潟周辺の水辺を席巻していた外来植物のチクゴスズメノヒエは、徐々に除草の効果が現れ、在来植物のアサザ群落が復活した場所などもみられるようになってきました。私たちはこうした取り組みを通じて、住民の持続的な活動が河北潟の環境改善にとって、たいへん大きな力を持っていることを改めて感じております。
しかし同時に、河北潟自然再生協議会の結成当時から懸案となっている河北潟の水質汚濁の改善は進まず、最近では水質浄化機能や生物多様性への貢献が期待される湖岸植生の衰退現象などがみられるようになってきました。こうした現象の背景には、河北潟の水利用問題とそれに関連する河北潟の水位管理問題が大きく関わっていると考えております。私たちは、平成14年の河北潟自然再生協議会の結成時より、これらの課題にも取り組んでおります。残念ながら、こうした課題住民だけの力では解決できないことが多く、機会あるごとに石川県や関連する市町に申し入れを行ってきました。
河北潟の自然環境、水質、さらには干拓地振興を含めた地域の持続可能な発展といった課題については石川県としての積極的で真摯な取り組みが求められるところですが、そうした点で県の取り組みは十分とはいえないというのが、私たちの印象です。実際に、河北潟の自然環境は全体として改善されず、場所によっては植生の消失などの悪化も見られる状況になっております。
河北潟の環境改善は、石川県の最大の陸水環境を守ることだけでなく、県庁所在地の金沢市を含む河北潟周辺の市や町の住民が豊かに暮らす上でたいへん重要な課題であり、河北潟の現状からは、早急に抜本的な取り組みが求められます。そこで、石川県知事選挙が実施されるにあたり、今回立候補される皆様方に、河北潟の環境問題にどのように取り組んでいただけるのかを伺いたく、この公開質問状をお送りさせていただきます。
河北潟の環境施策について私たちが河北潟自然再生協議会結成時より掲げている「河北潟の自然再生構想」に基づき、懸案となっている2点について、また河北潟施策全体について2つの質問にお答えいただきたいと思います。
大変お忙しいなか誠に恐縮ですが、以下の質問にご回答いただくようお願い致します。ご回答は、メールまたはファックスにて、2月14日までに到着するようお願いします。なお、ご回答は当会のホームページ等により広く公開させていただく予定です。無回答の場合も、その旨を公表させていただきますのでご承知ください。
質問1 私たちは「河北潟の自然再生構想」のなかで「きめ細かい水位調整の促進と将来の水門開放を見据えた研究の実施」という課題を掲げています。これは具体的には、河北潟の基本管理水位を現在の+40cmから20cm程度低くすることにより河北潟の本来の水の流れを取り戻し、周辺河川の水が滞留することに起因する水質悪化や生態系の劣化を改善すること、湖岸の植生沈没による衰退を防止するとともに、将来の河北潟の再汽水化による湖自体の水質改善、自然再生への道筋をつけることを展望しています。その際、河北潟の農業用水の確保の問題が生じますが、これに対しては、現在の貯木場防潮水門の位置を東部承水路湖南大橋付近まで後退させ、東部承水路からの取水に切り替えることと、森下川の取水体系を見直すことを提案しています。
そこで、河北潟の水質改善と生態系の再生の観点から、水位管理や取水施設の設置場所の変更等を考慮した抜本的な施策を実施するお考えがあるかお聞かせください。また、他の改善策についてお考えがある場合はお聞かせください。
質問2 私たちは、シギ・チドリ類やコハクチョウなど多くの水鳥が飛来する河北潟は、ラムサール条約登録湿地にふさわしい潟湖であり、この条約の登録湿地となることをめざしています。河北潟のラムサール条約湿地への登録についてのお考えをお聞かせください。
質問3 干拓地農業の活性化を含む河北潟と周辺地域の持続可能な発展や、河北潟の環境保全・自然再生の取り組みを、永続的に担う地域住民の役割についてどのようにお考えでしょうか。また、河北潟の環境改善のために、石川県と住民とはどのように協働したらよいと考えておられますか。また、石川県が行う河北潟の環境政策の意志決定過程における住民等のステークホルダーとしての参加の方法としては、どのようなことをお考えでしょうか。
質問4 河北潟とその周辺地域を石川県のひとつの重要な資源として評価し、持続可能性の観点から河北潟を保全するための検討や具体的取り組みを実施する考えはありますか。また、河北潟と周辺地域の持続可能な地域振興策について、具体的なお考えをお持ちでしたらお聞かせください。
2014年01月22日
シンポジウム講演者の募集
河北潟湖沼研究所は河北潟干拓事業の開始50年目となる2013年に「河北潟レッドデータブック」を刊行しました。この本は干拓事業後の50年間で河北潟と周辺低湿地の生態系がどのように変わっていったかを、現場を見続けてきたフィールドワーカーらが生物種の衰退と絶滅の観点からまとめたものです。
この本の出版を記念し、河北潟地域の次の50年の自然環境と人々との関係を考えるために、各地で取り組まれている自然再生の事例や湿地研究などの成果を発表いただくことでそれを学ぶ機会とするととともに、活動者と研究者の交流の機会とするために本シンポジウムを企画いたしました。
石川県や北陸三県に留まらず、全国の湿地保全の活動に取り組まれている方々、湿地環境をご専門に研究されている方々からの多くのご発表をお待ちします。
以下からご案内のpdfファイルをダウンロードできます。
講演者募集PDF
この本の出版を記念し、河北潟地域の次の50年の自然環境と人々との関係を考えるために、各地で取り組まれている自然再生の事例や湿地研究などの成果を発表いただくことでそれを学ぶ機会とするととともに、活動者と研究者の交流の機会とするために本シンポジウムを企画いたしました。
石川県や北陸三県に留まらず、全国の湿地保全の活動に取り組まれている方々、湿地環境をご専門に研究されている方々からの多くのご発表をお待ちします。
以下からご案内のpdfファイルをダウンロードできます。
講演者募集PDF
2012年08月16日
こなん水辺公園救援隊結成式について
こなん水辺公園救援隊の結成式を行います。
救援隊はどなたでも参加できます。
興味をもたれた方、気軽にご連絡ください。
金沢市で最初の市民が参加する自然公園づくりです。
簡単な取り組みからハードな作業まで関わり方はその人次第です。
みんなで提案を出し合いながら計画を立て、実現のためにそれぞれの力を出し合います。
当日参加もできますので、ぜひご来園ください。
日時 8月18日(土)10:00 〜 12:00
会場 金沢市こなん水辺公園

pdfファイル→kyuenn-kessei.pdf
救援隊はどなたでも参加できます。
興味をもたれた方、気軽にご連絡ください。
金沢市で最初の市民が参加する自然公園づくりです。
簡単な取り組みからハードな作業まで関わり方はその人次第です。
みんなで提案を出し合いながら計画を立て、実現のためにそれぞれの力を出し合います。
当日参加もできますので、ぜひご来園ください。
日時 8月18日(土)10:00 〜 12:00
会場 金沢市こなん水辺公園

pdfファイル→kyuenn-kessei.pdf
2012年07月27日
こなん水辺公園救援隊募集
「こなん水辺公園」は、自然との共生をテーマにしてつくられた公園で、いまから10年ほど前にオープンしました。生きものがたくさん生息し、金沢市民が水辺でふれあうことが期待されてつくられました。
日曜の天気の良いときなどは、池や田んぼの水路で遊ぼうと、網やバケツをもってくるご家族の方もみられます。
静かでのんびりできて良いところやといった声もよく聞きます。
ここで解説員をはじめて3年が経ちましたが、公園の良いところに気づくと同時に、いろんな問題を感じています。
たとえば、護岸の針金の鉄がさびて、ところどころに切れた針金が飛び出しているような状態です。
公園ができてから10年が経ちますので、色々と設備が古くなっています。
いろんな原因が重なってのことですが、メダカやオタマジャクシや水生昆虫など、一見生きものがたくさんいそうな環境に見えて、実際にはあまり良い状態にはなっていません。
現在の公園管理のかたちですが、おもに行政と、行政から請け負った 業者からおこなわれています。
行政は、行政の立場から、基本的な 公園機能の維持管理をおこない、業者のほうは、契約の中で きっちりとした仕事をおこなうことになります。
いまはおもにこの2者による体制ですので、ある意味、視点がかたよっているように思います。
ここに 新しく公園に関わる人を増やすことで、いろんな視点から公園について考えられるようになります。
市民にはそれぞれ得意分野があり、色んな視点と自由な発想、自主性をもっています。
そしてNPOは、環境分野での知識をたくさん持ち、行政、業者、市民の連携を作るノウハウをもっています。
そこで、わたしたちは、4者協働での、新しい仕組みの公園づくりを金沢市協働チャレンジ事業として提案しました。
ご理解をいただき、この度、事業開始となりました。市民のグループとしては「こなん水辺公園救援隊」というものをつくり、水辺に積極的に関わりたい人、一般市民を対象に広く募集します。
是非ご応募ください。
チラシを添付します。こちらからダウンロードできます。 → kyuentai.pdf
日曜の天気の良いときなどは、池や田んぼの水路で遊ぼうと、網やバケツをもってくるご家族の方もみられます。
静かでのんびりできて良いところやといった声もよく聞きます。
ここで解説員をはじめて3年が経ちましたが、公園の良いところに気づくと同時に、いろんな問題を感じています。
たとえば、護岸の針金の鉄がさびて、ところどころに切れた針金が飛び出しているような状態です。
公園ができてから10年が経ちますので、色々と設備が古くなっています。
いろんな原因が重なってのことですが、メダカやオタマジャクシや水生昆虫など、一見生きものがたくさんいそうな環境に見えて、実際にはあまり良い状態にはなっていません。
現在の公園管理のかたちですが、おもに行政と、行政から請け負った 業者からおこなわれています。
行政は、行政の立場から、基本的な 公園機能の維持管理をおこない、業者のほうは、契約の中で きっちりとした仕事をおこなうことになります。
いまはおもにこの2者による体制ですので、ある意味、視点がかたよっているように思います。
ここに 新しく公園に関わる人を増やすことで、いろんな視点から公園について考えられるようになります。
市民にはそれぞれ得意分野があり、色んな視点と自由な発想、自主性をもっています。
そしてNPOは、環境分野での知識をたくさん持ち、行政、業者、市民の連携を作るノウハウをもっています。
そこで、わたしたちは、4者協働での、新しい仕組みの公園づくりを金沢市協働チャレンジ事業として提案しました。
ご理解をいただき、この度、事業開始となりました。市民のグループとしては「こなん水辺公園救援隊」というものをつくり、水辺に積極的に関わりたい人、一般市民を対象に広く募集します。
是非ご応募ください。
チラシを添付します。こちらからダウンロードできます。 → kyuentai.pdf

2011年08月08日
河北潟自然再生まつりが開催されます
8月5日に河北潟自然再生まつり第1回実行委員会を行なわれ、以下の点が確認されました。
1)河北潟自然再生まつりを10月16日にこなん水辺公園にて実施する。
2)昨年同様の枠組により実施する。
3)直ちにエントリーの受付を開始する。
4)8月20日14:00よりこなん水辺公園にて第2回実行委員会を行い、詳細を決定する。
5)第1次エントリー締切を9月4日とする。
現在ホームページにて、エントリーを受けつけています。
河北潟自然再生まつり実行員会
エントリーシートはこちら → pdf
昨年の河北潟自然再生まつりの様子はこちら → pdf
1)河北潟自然再生まつりを10月16日にこなん水辺公園にて実施する。
2)昨年同様の枠組により実施する。
3)直ちにエントリーの受付を開始する。
4)8月20日14:00よりこなん水辺公園にて第2回実行委員会を行い、詳細を決定する。
5)第1次エントリー締切を9月4日とする。
現在ホームページにて、エントリーを受けつけています。
河北潟自然再生まつり実行員会
エントリーシートはこちら → pdf
昨年の河北潟自然再生まつりの様子はこちら → pdf
2011年07月28日
第4回河北潟湖面利用協議会 開催のご案内
河北潟湖面利用協議会からのお知らせを掲載します。
昨年2月に発足いたしました河北潟湖面利用協議会は、年2回の話し合いを継続しながら、ルールの見直しや、より多くの関係者の参加を目指していくこととしています。つきましては、第4回目の会合を、8月7日(日)に開催いたします。
河北潟湖岸の5箇所に湖面利用ルールの看板が設置され、河北潟の湖面利用ルールが湖面利用者のみならず、多くの方々に周知されてきているものと思われます。このようななか、ルール運用に当たっての課題や見直し点などについてざっくばらんに話し合いながら、協議会の今後の取り組みなどを確認したいと思います。
河北潟を利用する多くの方々のご参加をお待ちしております。
記
第4回河北潟湖面利用協議会
日 時 2011年(平成23年)8月7日(日) 午後2:00〜4:00
会 場 こなん水辺公園管理学習棟(金沢市東蚊爪町)
内 容 @河北潟湖面利用ルールの見直しや普及に関する課題(意見交換)
A協議会の今後の活動について
Bその他
昨年2月に発足いたしました河北潟湖面利用協議会は、年2回の話し合いを継続しながら、ルールの見直しや、より多くの関係者の参加を目指していくこととしています。つきましては、第4回目の会合を、8月7日(日)に開催いたします。
河北潟湖岸の5箇所に湖面利用ルールの看板が設置され、河北潟の湖面利用ルールが湖面利用者のみならず、多くの方々に周知されてきているものと思われます。このようななか、ルール運用に当たっての課題や見直し点などについてざっくばらんに話し合いながら、協議会の今後の取り組みなどを確認したいと思います。
河北潟を利用する多くの方々のご参加をお待ちしております。
記
第4回河北潟湖面利用協議会
日 時 2011年(平成23年)8月7日(日) 午後2:00〜4:00
会 場 こなん水辺公園管理学習棟(金沢市東蚊爪町)
内 容 @河北潟湖面利用ルールの見直しや普及に関する課題(意見交換)
A協議会の今後の活動について
Bその他
2011年06月30日
河北潟の持続可能な利用に関するグループ研究に助成します
河北潟湖沼研究所では、河北潟地域の持続可能性を高めるためのグループ研究に対する助成事業をおこなうこととなりました。
東北大地震や福島原発事故の状況は、今後、日本各地でエネルギーを含む自給自足、持続可能な循環社会を作ることがいかに重要であるかを示しています。
そこで、地域に根ざした環境NPOである河北潟湖沼研究所ができることとして、河北潟地域の持続可能に係る研究に対して、微力ながら援助をすることを考えました。
その際に、出来だけ多くのアイディアを持ち寄ることを期待して、今回の募集を地域や研究所のグループとしました。
募集要項は以下の通りです。
また、募集要項や申請書は、ホームページ「チュウヒのふるさと河北潟」よりダウンロードできます。
平成23年度 河北潟グループ研究奨励助成応募要項
平成23年7月
NPO法人河北潟湖沼研究所
助成の趣旨
河北潟は、かつては東西4km、南北8kmの大きさの広大な汽水湖でした。豊富な生物群集、高い生物生産性を伴う生態系、優れた水質浄化能力をもつヨシ群落などが存在し、周辺地域にはその豊かな湖によって培われてきた潟漁や、交通路としての舟入川(張りめぐらされた水路)、湿田での水稲耕作など潟に寄り添った人々の暮らしがありました。
河北潟と周辺の環境は1963年に始まった国営河北潟干拓事業によって大きく変わり、潟面積の減少と淡水化による水質の悪化や汽水性の生物の消滅、湖岸の人工化による自然植生と水辺の野生生物の減少がもたらされ、引き換えに生まれた干拓地は十分には活用されていない状況が現在まで続いています。
河北潟と周辺地域の将来を展望し、自然と共存する持続的で豊かな地域を実現する上では、河北潟の自然再生と環境保全、干拓地の有効利用、地域資源の循環的・再生的利用のあり方を検討する必要があります。また、3月に発生した福島第一原子力発電所事故は、エネルギー問題への洞察なくして地域の持続可能な社会を語ることの空疎さを示しています。
河北潟湖沼研究所は、河北潟に関する基礎的学術資料の蓄積を図り地域の持続的な社会のあり方を検討すると共に、地域の研究ネットワークを広げる取り組みの一つとして、専門的知識を持った研究者や学生の方々、持続的社会の実現を目指し活動を続けてこられた方々が共同で取り組む研究を奨励し、次の二つの研究課題について助成をおこないます。
補助の対象
助成の対象となる研究課題及び応募の資格は次のとおりです。
1.研究課題
河北潟干拓地の農業・酪農問題を対象とする研究
河北潟の地域資源を活用した代替エネルギーに関する研究
2.助成対象グループ
河北潟に関心のある研究者、住民等で組織されたグループ
助成金の額等
1.助成金の額
1件につき10万円を上限とします。
2.募集件数
各課題につき1件
3.助成期間
平成23年8月〜24年7月
4.補助対象経費
課題の研究に関わるすべての経費
5.応募の方法
次の書類を直接提出するか郵送してください。応募締切は平成23年7月31日(必着)です。
・申請書(別記様式−NPO法人河北潟湖沼研究所 〒929-0342 石川県河北郡津幡町北中条ナ9-9 tel.076-288-5803/fax.076-255-6941まで請求してください。または、ホームページhttp://kahokugata.sakura.ne.jp/fram.html よりダウンロードできます)
<申請書の提出先>
特定非営利活動法人河北潟湖沼研究所
〒929-0342 石川県河北郡津幡町北中条ナ9-9
tel.076-288-5803/fax.076-255-6941
6.審査
有識者数人と研究所理事で構成する助成審査会が審査し8月上旬に通知します。
7.報告書
事業終了後速やかに以下の書類を提出いただきます。
・研究報告書
・会計報告書
・事業終了後1年以内に機関誌「河北潟総合研究」へ原稿投稿
8.その他
助成金の交付方法については助成決定後、担当者からご連絡いたします
問い合わせ NPO法人河北潟湖沼研究所
〒929-0342 石川県河北郡津幡町北中条ナ9-9
tel.076-288-5803/fax.076-255-6941
東北大地震や福島原発事故の状況は、今後、日本各地でエネルギーを含む自給自足、持続可能な循環社会を作ることがいかに重要であるかを示しています。
そこで、地域に根ざした環境NPOである河北潟湖沼研究所ができることとして、河北潟地域の持続可能に係る研究に対して、微力ながら援助をすることを考えました。
その際に、出来だけ多くのアイディアを持ち寄ることを期待して、今回の募集を地域や研究所のグループとしました。
募集要項は以下の通りです。
また、募集要項や申請書は、ホームページ「チュウヒのふるさと河北潟」よりダウンロードできます。
平成23年度 河北潟グループ研究奨励助成応募要項
平成23年7月
NPO法人河北潟湖沼研究所
助成の趣旨
河北潟は、かつては東西4km、南北8kmの大きさの広大な汽水湖でした。豊富な生物群集、高い生物生産性を伴う生態系、優れた水質浄化能力をもつヨシ群落などが存在し、周辺地域にはその豊かな湖によって培われてきた潟漁や、交通路としての舟入川(張りめぐらされた水路)、湿田での水稲耕作など潟に寄り添った人々の暮らしがありました。
河北潟と周辺の環境は1963年に始まった国営河北潟干拓事業によって大きく変わり、潟面積の減少と淡水化による水質の悪化や汽水性の生物の消滅、湖岸の人工化による自然植生と水辺の野生生物の減少がもたらされ、引き換えに生まれた干拓地は十分には活用されていない状況が現在まで続いています。
河北潟と周辺地域の将来を展望し、自然と共存する持続的で豊かな地域を実現する上では、河北潟の自然再生と環境保全、干拓地の有効利用、地域資源の循環的・再生的利用のあり方を検討する必要があります。また、3月に発生した福島第一原子力発電所事故は、エネルギー問題への洞察なくして地域の持続可能な社会を語ることの空疎さを示しています。
河北潟湖沼研究所は、河北潟に関する基礎的学術資料の蓄積を図り地域の持続的な社会のあり方を検討すると共に、地域の研究ネットワークを広げる取り組みの一つとして、専門的知識を持った研究者や学生の方々、持続的社会の実現を目指し活動を続けてこられた方々が共同で取り組む研究を奨励し、次の二つの研究課題について助成をおこないます。
補助の対象
助成の対象となる研究課題及び応募の資格は次のとおりです。
1.研究課題
河北潟干拓地の農業・酪農問題を対象とする研究
河北潟の地域資源を活用した代替エネルギーに関する研究
2.助成対象グループ
河北潟に関心のある研究者、住民等で組織されたグループ
助成金の額等
1.助成金の額
1件につき10万円を上限とします。
2.募集件数
各課題につき1件
3.助成期間
平成23年8月〜24年7月
4.補助対象経費
課題の研究に関わるすべての経費
5.応募の方法
次の書類を直接提出するか郵送してください。応募締切は平成23年7月31日(必着)です。
・申請書(別記様式−NPO法人河北潟湖沼研究所 〒929-0342 石川県河北郡津幡町北中条ナ9-9 tel.076-288-5803/fax.076-255-6941まで請求してください。または、ホームページhttp://kahokugata.sakura.ne.jp/fram.html よりダウンロードできます)
<申請書の提出先>
特定非営利活動法人河北潟湖沼研究所
〒929-0342 石川県河北郡津幡町北中条ナ9-9
tel.076-288-5803/fax.076-255-6941
6.審査
有識者数人と研究所理事で構成する助成審査会が審査し8月上旬に通知します。
7.報告書
事業終了後速やかに以下の書類を提出いただきます。
・研究報告書
・会計報告書
・事業終了後1年以内に機関誌「河北潟総合研究」へ原稿投稿
8.その他
助成金の交付方法については助成決定後、担当者からご連絡いたします
問い合わせ NPO法人河北潟湖沼研究所
〒929-0342 石川県河北郡津幡町北中条ナ9-9
tel.076-288-5803/fax.076-255-6941
2011年01月31日
第3回河北潟湖面利用協議会開催のお知らせ
拝啓 皆様には益々こ清栄のこととお喜び申し上げます。
2月7日に発足いたしました河北潟湖面利用協議会は、年2回の話し合いを継続しながら、ルールの見直しや、より多くの関係者の参加を目指していくこととしています。つきましては、第3回目の会合を、2月6日(日)に開催いたします。
現在、湖面利用ルールの看板の設置もいよいよ実施段階となっています。今後、河北潟湖面利用協議会と河北潟の湖面利用ルールが、多くの方々の目に触れることとなり、様々な議論が起こることも予想されます。
こうしたことを踏まえ、第3回河北潟湖面利用協議会におきましては、湖面利用協議会とルール運用1年を経ての見直し点や改善点を、ざっくばらんに話し合いたいと思います。
ご多忙のところ恐縮に存じますが、ご出席のほどよろしくお願いいたします。
第3回河北潟湖面利用協議会
日 時 2011年(平成23年)2月6日(日) 午後1:30〜3:30
会 場 こなん水辺公園管理学習棟(金沢市東蚊爪町)
内 容 @河北潟湖面利用ルール運用1年を経過しての見直しなど(意見交換)
Aルール普及に関する課題
Bその他
2月7日に発足いたしました河北潟湖面利用協議会は、年2回の話し合いを継続しながら、ルールの見直しや、より多くの関係者の参加を目指していくこととしています。つきましては、第3回目の会合を、2月6日(日)に開催いたします。
現在、湖面利用ルールの看板の設置もいよいよ実施段階となっています。今後、河北潟湖面利用協議会と河北潟の湖面利用ルールが、多くの方々の目に触れることとなり、様々な議論が起こることも予想されます。
こうしたことを踏まえ、第3回河北潟湖面利用協議会におきましては、湖面利用協議会とルール運用1年を経ての見直し点や改善点を、ざっくばらんに話し合いたいと思います。
ご多忙のところ恐縮に存じますが、ご出席のほどよろしくお願いいたします。
敬具
記
第3回河北潟湖面利用協議会
日 時 2011年(平成23年)2月6日(日) 午後1:30〜3:30
会 場 こなん水辺公園管理学習棟(金沢市東蚊爪町)
内 容 @河北潟湖面利用ルール運用1年を経過しての見直しなど(意見交換)
Aルール普及に関する課題
Bその他
以上div>
お願い:当日出席できない団体は、あらかじめご意見を事務局までご連絡いただければ、集いの中で紹介させていただきます。参加団体以外に河北潟の湖面を利用している団体や個人をご存じの方は、事務局までお知らせいただくか、参加お誘いいただければ幸いです。
お願い:当日出席できない団体は、あらかじめご意見を事務局までご連絡いただければ、集いの中で紹介させていただきます。参加団体以外に河北潟の湖面を利用している団体や個人をご存じの方は、事務局までお知らせいただくか、参加お誘いいただければ幸いです。