基本情報、研究成果などは、Webサイト「チュウヒのふるさとかほくがた」を御覧ください。
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2010年12月19日

2011年河北潟カレンダー

ご無沙汰しています。
毎月のご挨拶もサボりがちですが、実活動の方で励んでおります。
河北潟と柴山潟、木場潟の湖岸を歩いて調査をおこなっています。
その間、たいへん遅れましたが、毎年恒例の河北潟カレンダーの作成実務もおこなっていました。
来年のテーマは、「とまれ河北潟・動くな美」です。完成しました。
申込書をリンクします。ご興味のある方は、ご面倒ながら印刷してFAXにて申込みお願いいたします。
(高橋久)
2011申込書.pdf

1gatumihon.JPG
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2010年11月15日

チクゴスズメノヒエの除去活動

チクゴスズメノヒエの除去活動を今年もおこないます。
詳しくは、チラシPDFを御覧ください。
http://kahokugata.sakura.ne.jp/news/pdfjpg/chikugo2010.pdf
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河北潟自然再生まつりについて(お知らせ)

河北潟の新しいまつりとして「河北潟自然再生まつり」が11月23日におこなわれます。
多くの団体が参加して10以上のイベントや現地での自然再生活動、環境保護活動が繰り広げられます。
詳しくは特設のホームページがありますので、御覧ください。
午前と午後のバスツアーはまだまだ席に余裕があります。
https://sites.google.com/site/kahokugatamatsuri/
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2010年08月17日

遅い8月のご挨拶

暑い夏ですが、みなさまお元気ですか。
河北潟湖沼研究所では、グリーン・アース河北潟で雇用した人たちとともに、水辺の再生のためのプロジェクトに取り組んでいます。
現在は、西部承水路での在来植生の復元作業として、区間を決めて、セイタカアワダチソウ等の外来植物の抜き取り作業をおこなっています。
試行錯誤しながら水辺の植生の管理手法の確立やどのような植生の状態がよいのかを探っていきます。
IMGP1727.JPG

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2010年07月31日

河北潟湖面利用協議会 開催のご案内

2010年7月7日
河北潟湖面利用協議会事務局 高橋 久


拝啓、皆様には益々こ清栄のこととお喜び申し上げます。
 2月7日におこなわれました第3回の湖面の利用を考える会において、湖面利用協議会の発足を確認し、年2回程度の話し合いを継続すること、とりあえず次回の開催を8月1日とすることを確認しました。
 現在、2月7日に策定したルールをチラシにして5000部作成し、みなさまのご協力をいただきながらその普及を図っています。また各団体のウェブサイトやクチコミ等による普及もお願いしているところです。
 ルールの看板設置につきましては、湖岸5箇所への設置ができる見込みとなっています。原案を作成しておりますので、ご確認いただきたいと思います。また、これとは別に、かほく市による内日角水辺公園への看板設置もおこなわれることとなっています。
 こうした状況を踏まえ、ルールの普及状況、運用の見直し点、今後の取組等について話し合うため、当初の予定通り、8月1日に第2回の河北潟湖面利用協議会を開催いたします。
 ご多忙のところ恐縮に存じますが、ご出席のほどよろしくお願いいたします。 敬具



第2回河北潟湖面利用協議会
日 時 2010年(平成22年)8月1日(日) 午後2:00〜4:00
会 場 こなん水辺公園管理学習棟(金沢市東蚊爪町)
内 容 @利用ルールの普及状況
    A各団体での運用状況と調整の必要性について
    B今後の活動について

以上

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2010年07月09日

園内の水路にミズアオイを植えよう

全国的に雨の多い7月を迎えていますが、みなさまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
河北潟湖沼研究所の取り組むイベントが7月18日に金沢市こなん水辺公園でおこなわれる予定ですので、お知らせします。

−・−・−・−・−・−・−・−・−

開催日:2010年7月18日(日)
時間:10:00〜14:00
場所:金沢市こなん水辺公園
地図:ホームページ http://www12.atwiki.jp/konanmizube/pages/22.html
内容:
 「園内の水路にミズアオイを植えよう」
 少人数のざっくばらんなイベントで、参加者と気軽に話し合いながら作業したり、自然観察します。

 チクゴスズメノヒエというイネ科の草がはびこっている園内の水路の一角に、昨年よりミズアオイを植えています。水もほとんど流れないような水路で、毎年こまめに手入れしないと、とてもミズアオイが育つような環境ではありませんが、水草や水辺環境の問題に目を向けられる場所としています。

持ちもの:弁当、お茶ご用意ください。汚れても良い服装でお願いします。

見どころ♪
・園内の施設脇では河北潟周辺で絶滅が危惧される水草を鉢植えで展示してあります。

・観察池の水辺はヨシが繁茂してオオヨシキリがたくさんいます。運が良いと、水鳥のバンやカイツブリの親子がみられます。

こなん水辺公園では、昨年より土・日曜のみ自然解説員が置かれるようになりました。河北潟湖沼研究所のメンバーが担当しています。
小さなイベントを年に何度かおこなっていますので、気軽にご参加いただけると幸いです。

(川原奈苗)

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2010年07月05日

7月のご挨拶

北陸は普通の梅雨空ですが、九州南部では豪雨が続き大変な状況のようです。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。

7月18日には、こなん水辺公園で、ミニ植物園作りイベント第2弾をおこないます。10:00開始です。
8月1日14:00は、こなん水辺公園にて湖面利用協議会がおこなわれます。今年2月に結成された河北潟の湖面利用のあり方・ルールを話し合う会です。石川県の協力により、昨年策定のルールを説明する5箇所の看板設置が決まりました。また、かほく市でも独自に内日角の水辺公園への看板の設置が計画されています。
利用者が自主的に河北潟の水辺を守る画期的な取組みが始まっています。
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2010年06月01日

6月のご挨拶

冬のような日が続いた後、いきなり初夏のような陽気です。
体調管理に気をつけて、これからやって来るであろう梅雨を乗り切っていきましょう。
河北潟湖沼研究所では、6月6日の自然観察会や小学校への出前事業など、小さなイベントをいくつかおこないます。

第72回河北潟自然観察会

オオヨシキリや水辺の生きものを探しに河北潟を散策しましょう。ご参加お待ちしております。

日時  2010年6月6日(日)午前9時〜12時
集合場所 こなん水辺公園(金沢市東蚊爪)(自動車のない方はお問い合わせください。)
内容 じっくりと水辺を観察します。
問い合せ 特定非営利活動法人河北潟湖沼研究所
  076(261)6951
 e-mail:info@kahokugata.sakura.ne.jp
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2010年05月01日

5月のご挨拶

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やっと春らしくなってきました。
連休中は良い天気に恵まれそうです。
こなん水辺公園での自然解説活動、毎土、日におこなっています。是非こなん水辺公園を訪れてみてください。

河北潟干拓地は中央排水路沿いや金沢排水機場取り付け排水路の土手のダイコンのお花畑、蓮根田の東側の菜の花が見事です。これらの綺麗な花は、もともと栽培していたものが、逸出して拡がったものですが、とくに麦畑に入るとやっかいなものです。
事実、蓮根田横の見事なお花畑は、よく見ると麦畑です。今年は休耕しているようにもみえますが、詳細は分かりません。とにかく菜の花の繁殖力が旺盛なのが分かります。
これからの河北潟干拓地での農業のあり方を考える上で、いろいろ課題を提供しています。でも、今しかみられないこの光景は、一言、美しいというしかありません。
(高橋 久)
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2010年04月30日

河北潟総合研究第13巻

河北潟湖沼研究所では、毎年の研究、調査の成果を取りまとめた冊子「河北潟総合研究」を発行しています。
このたび、その第13巻が発行されましたので、お知らせします。
詳細は、ホームページ「チュウヒのふるさと河北潟」にて確認いただけます。
http://kahokugata.sakura.ne.jp/news/sougou13.html

ここでは、2つの論文の要約を掲載します。

河北潟国営干拓化の半世紀
桂木健次
要約 : 2011 年 3 月を以て国営干拓河北潟干陸建造事業並びに設営は終了する.1963 年の工事着工以降の事業の進捗とその費用対効果について考察を行った.

河北潟干拓地において群生する外来植物の分布
高橋久・川原奈苗 
要約 : 河北潟干拓地において,農家や農業団体から指摘のあった農業被害を与える可能性のある外来植物,および河北潟干拓地において近年の増加傾向がみられる外来植物の分布状況を調査した.地上部が越冬して春先に成長するダイコン及びセイヨウアブラナは,干拓地全域から確認され,おもに麦を栽培している圃場への侵入がみられた.夏季に成長するオオオナモミは,河北潟全域に広がっており,夏季に顕著となる外来種の中では,もっとも優勢であり大豆畑に広く侵入していた.圃場への外来種の侵入の程度は圃場によってかなりの差異があり,栽培方法や管理方法との関連が指摘できる.そのほか,夏季にはホソアオゲイトウとイチビ,ヒロハフウリンホウズキが特定の大豆畑と牧草地を中心に侵入し,ワルナスビが牧草地に侵入していた.セイタカアワダチソウは広域に確認されたが,路傍や畦,水路沿いの土手,休耕地などに分布しており,使用されている圃場への侵入はあまりみられなかった.冬季にはヒメオドリコソウが広い範囲で確認されたほか,ヒメリュウキンカが小規模ながら広範囲にみられた.特定外来生物に指定されているオオカワヂシャが畜産団地の施設付近を中心に群落を形成しているのが確認された.
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(2010.4.30)
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2010年04月11日

第16回河北潟クリーン作戦実施されました

第16回河北潟クリーン作戦当日の朝は、強い雨が降っていましたが、作業が始まる頃から雨が上がり、約500名の参加者のもと、設定された各地点でのゴミの回収がおこなわれました。
内灘町については、残念ながら風が強く、後日に順延となりました。
悪条件にもかかわらず、多くの方に参加いただき、湖岸が甦りました。
(高橋久)
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2010年04月10日

4月のご挨拶

いつの間にか桜が満開です。
河北潟干拓地の堤防沿いに桜が植えられたときには、河北潟に桜?と,個人的にはあまり評価はしておりませんでしたが、立派な桜並木になって、河北潟の新しい名所になってきました。計画立案者に先見の明があったということだと思います。人の関わりにより生まれた新しい環境要素として、研究対象としてもみていきたいと思います。
4月からまた、こなん水辺公園の自然解説員配置の業務を金沢市より受託しました。毎土日の昼間の時間を中心に解説員がおりますので、来園された際には気軽にお声をかけてください。
4月11日には,恒例の河北潟クリーン作戦があります。河北潟自然再生協議会が主催し、河北潟を抱える2市2町、県、土地改良区などの協力を受けて実施されるもので、毎年800名程度の方にご参加いただいています。このブログのいくつか前の記事に案内がありますので、御覧ください。
また同日、11時頃から、競馬場裏手の湖岸において、河北潟グリーン作戦をおこないます。これは、かつて県により堤防工事の際に設置された消波柵が壊れているのを、市民の手でメンテナンスするものです。建設には予算が付くがメンテナンスには付かない公共の予算の在り方も問題ですが、市民の水辺への関わりとして楽しみながら実施されるものです。河北潟自然再生協議会が実施します。
研究所の内部の活動では、昨年設置した3つのワーキンググループ(ビジョン、評価、事業)のまとめをおこないます。また新年度の総会の準備のための理事会が予定されています。
春の陽気に誘われて、河北潟散歩。
遅くなりましたが、今月もよろしくお願いいたします。

(高橋 久)
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2010年03月24日

第71回河北潟自然観察会のお知らせ

tageri100207.JPG以下の通り、第71回河北潟自然観察会を実施します。
春を探しに河北潟を散策しましょう。ご参加お待ちしております。

日時  2010年4月4日(日)午前9時〜12時
集合場所 こなん水辺公園(金沢市東蚊爪)(自動車のない方はお問い合わせくださ
い。)
内容 干拓地の小鳥のさえずりや水辺の生きものが観察できると思います。
問い合せ 特定非営利活動法人河北潟湖沼研究所  076(261)6951 
e-mail:kahoku_lake@hotmail.com 
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2010年03月10日

河北潟の湖面利用のルールについて

 河北潟は、フナ釣り、バス釣り、カヌー、水上オートバイ、ウェイクボードなど、様々なレジャー・スポーツに使われておりますが、特に最近、エンジンのついた装置を使ってのレジャーが増えています。河北潟は公共水域であり、また漁業権も消失しているため、湖面での船舶または遊具の使用にあたっては特別な規制はありません。しかし利用が増えることによって、利用者間でのトラブルが起こることが予想されます。またなによりも、河北潟の自然が損なわれる可能性が考えられます。
 河北潟には、毎年2万羽のガンカモ類が越冬しています。湖岸のヨシ帯は、石川県指定希少野生動植物のチュウヒをはじめ、オオヨシキリやカイツブリの繁殖場所となっています。またギンブナやコイの産卵場所にもなっています。モーターボートが高速で運航した場合、野鳥への直接的な脅威になることはもちろんですが、とくにウェイクボードでは、牽引船により強い波が立つためヨシ帯の泥が洗われ、ヨシ帯が損傷する可能性もあります。
 河北潟地域には、河北潟の環境保全と自然再生を目的とするネットワーク組織である河北潟自然再生競技会が2002年より活動しています。この協議会には私が所属する河北潟湖沼研究所も加わっておりますが、そのほかに地元の町会連合会や河北潟をさまざまに利用する団体、勤労者の団体、NPO等が参加しています。河北潟の湖面の利用のあり方とその中での河北潟の環境保全について、さまざまな立場から考えるのに最適なネットワークです。そこで、最初にこのネットワークの中で、河北潟のモーターボートの問題を約2年間にわたって議論してきました。その中でのモーターボート利用についての大まかな結論として、以下の2点を確認しました。
1)何らかの大胆な規制が必要である。とくに湖岸植生や野生生物が多い区域では、高速でのモーターボートの運行を禁止する。
2)利用者の合意のもとに自主的な規制をおこなうのが一番望ましい。そのために湖面利用のルール策定のための協議会を設置する。
 私たちは、こうした提案を持って、河北潟を所轄する自治体の担当部局に相談し、行政に調整役を依頼しました。調整役を引き受けるところはありませんでしたが、複数の部局から、窓口にはなれないが、河北潟自然再生協議会が音頭を取るのであれば参加はするという返事がありました。そこで、利害関係の対立もあるだろうし、場合によってはどういう展開になるか分からないが、利用者をとにかく集めてみようと「河北潟の湖面利用を考える集い」を計画し、2009年6月27日に金沢市こなん水辺公園において第1回の集いを実施しました。
 河北潟自然再生協議会より、趣旨の説明、次に河北潟の野鳥についての説明、河北潟利用の変遷と現在の問題点およびルールづくりの提案をおこない、参加者からそれぞれの思いや環境へ配慮している点など発言してもらいました。このときの参加者は48名で、内訳は、フナ陸釣り、バスボート、カヌー・手こぎボート、ウエイクボード、NPO・野鳥専門家、農家・住民、行政、マスコミなどでした。実際にはモーターボートの利用者が全体から見て少なく、さまざまな利用者の意見を十分に集約できたとはいえませんが、動機の源はそれぞれ異なるものの河北潟を大切に思う気持ちは共通であり、また、最近の傾向でもありますが自然保護の点では意見の隔たりはありませんでした。
 暫定的に、連絡事務局を設置し当面は河北潟自然再生協議会が事務局となることとし、同年10月17日に第2回の会合をおこない、当面の利用ルールとして、東部承水路や競馬場裏手の野鳥の多いエリアはできるだけ利用を避けるということを確認しました。これを各団体に持ち帰り、内容を検討することとし、今年2月7日に第3回の会合を開き、ルールを策定しました。
 河北潟と河北潟地域の将来像を考える上で、河北潟の湖面をどう利用するのかということは重要な問題です。今回の取り組みは、地域の人が河北潟をどう見るのか、河北潟とどう向き合っていくのかという、将来の方向性を考えるひとつの機会になるのではないかと思います。
 現在、自治体において示されている河北潟の利用の方向には、いまの河北潟の自然が貴重な地域の宝であり、守るべきものであるという視点がまだまだ不十分であるように感じます。むしろ現在の河北潟は悪い環境であるとの認識から、水質浄化の観点のみからの環境対策や、利活用の観点からの施設の建設や湖岸開発のみが強く出ているように思います。
 こうした傾向に同調するように一部の利用者から、そのような場所であれば自由に使いたい、そのための利便性を図ってほしいということが出てくる可能が考えられます。しかし多くの住民や利用者はもっと河北潟をよく見ていて、大切に考えているようにも思えます。特に地域住民の中には、経験として、世代を超えて末永く河北潟と関わるという視点や、今ある価値を見つめようとする視点がちゃんと備わっているようにも感じます。行政の河北潟の施策や地方議会の中でも、こうした観点をしっかり持った上で議論を展開していただければと思います。
 また、河北潟の潟縁に暮らしてきた民には、河北潟を永く利用するためにルールを作り、環境の維持をはかってきた歴史があります。そうした点についても振り返りながら、河北潟との関係を再構築していくことも、この活動の目標になるかと思います。

河北潟湖沼研究所 高橋 久


河北潟ルールのチラシについてはこちらからダウンロードできます(画像をクリック)。
河北潟ルール
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2010年03月09日

第16回河北潟クリーン作戦(開催案内)

毎年、800名を超える方々が参加している河北潟クリーン作戦が、今年も河北潟自然再生協議会の主催で実施されます。

日時:平成22年4月11日(日)午前9:00-10:00
場所:河北潟湖岸

詳しくは自然再生協議会ホームページで御確認ください。
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2010年03月04日

3月のご挨拶

03gatu.jpg近年では珍しく雪の多い冬でしたが、小鳥のさえずりに春の訪れを感じます。我が家の梅の花もちらほらと咲き始め、クロッカスは忙しくしている間に、気がつかぬまま花期が終わってしまうところでした。
3月より、こなん水辺公園(金沢市東蚊爪)の自然解説を再開します。土日の昼間だけですが、天気の良いときには、園内の散策を楽しんでください。
こなん水辺公園解説員のホームページ→http://www12.atwiki.jp/konanmizube

河北潟湖沼研究所 高橋久
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2010年02月03日

【河北潟湖沼研究所より】2月のご挨拶とイベント等のお知らせ

02gatu-T.jpg雪が多い今年の冬になりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
2月も寒さにも負けず自然観察会やその他のイベントがおこなわれます。
すでにご案内させていただいたものもありますが、再度ご案内させていただきます。
(転送歓迎)

「河北潟のお話会」
日時 2月6日(土)午前9時30分〜12時00分
場所 こなん水辺公園管理学習棟
河北潟水質浄化連絡協議合いのイベントです。
河北潟に親しみ、水辺の環境について理解を深めることを目的として、河北潟につい
て様々な分野の専門家のお話しや記録映画の鑑賞、水質調査の体験学習などを行いま
す。

第70回河北潟自然観察会
日時 2月7日(日)午前9時〜12時
集合場所 こなん水辺公園(金沢市東蚊爪)(自動車のない方はお問い合わせくださ
い。)
内容 水鳥や干拓地のタカ類などが観察できると思います。
問い合せ 特定非営利活動法人河北潟湖沼研究所

第3回河北潟湖面の利用を考える集い
日 時 2010年(平成22年)2月7日(日) 午後2:00〜4:00
会 場 こなん水辺公園管理学習棟(金沢市東蚊爪町)
内 容 @利用ルールの調整
     A各団体での運用と利用エリアの調整
     Bルールの普及について
     C今後の集いの運営と体制
連絡先 河北潟自然再生協議会事務局(高橋まで)

河北潟外来種問題検討会
日 時  2月19日午前(※18日からの変更です)
場所未定 チクゴスズメノヒエ活動参加者やご興味のある方は高橋までお問い合わせ
ください。

河北潟自然再生協議会例会
日 時 2月25日午後7:30
場 所 こなん水辺公園
※ご興味のある方は高橋までお問い合わせください。

そのほか
 河北潟湖沼研究所では、研究会誌「河北潟総合研究」の原稿を募集しています。2
月末が原稿締切です。
 ご興味のある方は、高橋まで早めにお問い合わせください。

それでは寒い月ですが、2月もよろしくお願い致します。

河北潟湖沼研究所 高橋 久
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2010年01月14日

第3回河北潟湖面の利用を考える集いのご案内

以下に、河北潟自然再生協議会よりのご案内を転載します。

 河北潟自然再生協議会が呼びかけ、過去2回行われた河北潟の湖面利用を考える集いにおいて、添付ファイルにある河北潟の湖面利用のルールを定めました。これは、集い参加各団体が河北潟の湖面利用にあたって、尊重していくべきルールを定めたものであり、各団体によって自主的に運用していくものです。また、同時に集いに参加していない団体へも、河北潟の自然環境保全と適正な湖面利用のため、このルールの普及し理解を求めていくことを確認しました。
 今回のルールの運用にあたっては、まだまだ賛同いただく団体、個人を増やしていかなければなりませんし、また、話し合いの中でのルールの見直しや拡充を図っていかなければなりません。そのため、今後年3回程度の割合で、会合を持つことも確認し、次回の会合を2月7日におこなうこととしました。同時に、暫定的な連絡事務局として河北潟自然再生協議会事務局があたることも確認しました。
 第2回集いでは、主にモーターボートの運用にあたっての制限が求められる事項についての確認をおこないました。各団体それぞれが実際に湖面利用のエリアや時期をどのように調整していくのかについては、十分な議論はできておらず、また、湖面を広く使用する団体の参加も十分ではありませんでした。またルールの普及の方法等についても未だ話し合われていません。次回の会合では、より多くの団体の参加のもと、河北潟の湖面利用のあり方を話し合い、私たちの貴重な自然財産である河北潟を守っていくための機会としたいと思います。
 河北潟の湖面を利用している団体、個人のご参加をお願いいたします。

第3回河北潟湖面の利用を考える集い
 
日 時 2010年(平成22年)2月7日(日) 午後2:00〜4:00
会 場 こなん水辺公園管理学習棟(金沢市東蚊爪町)
内 容 @利用ルールの調整
     A各団体での運用と利用エリアの調整
     Bルールの普及について
     C今後の集いの運営と体制

連絡先
 河北潟自然再生協議会事務局
 920-0051 金沢市二口町ハ58
(NPO法人河北潟湖沼研究所気付)
 担当 高橋 久

河北潟の湖面利用ルール
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2010年01月10日

河北潟湖沼研究所15周年シンポジウム

sinpo0911d.JPGシンポジウムの報告は今回の第3部で最終です。シンポジウムでは、貴重な意見をたくさんいただきました。研究所がこれからしっかり活動していくためには体勢を整え、ビジョンを持ち、しっかりした仕組みをつくっていかなければならないと、いま内部で進めているWGの話し合いの重要さを感じました。大変な先の見えない道に突入するかどうかのところで大勢で立ち止まって考えているような、そんなイメージの浮かんだシンポジウムでした(記録者、高橋奈苗)。


第3部に入る前のディスカッション
(※ ディスカッションの前半部分は録音が十分にできておらず、正しくお伝えできないため省略させていただきました。申し訳ございません。)

新村さんより
さきほどの話の中で、NPOをやっていたら経済的な面とか、人的な面の問題がでてくるのですけども。さきほど河北潟湖沼研究所の15年の取り組みは評価していると言ったのは、私の希望ですけど、これまでやってきた研究とか、基礎知識とか情報とかあるものを、地域に密着したある意味のシンクタンクとして、行政とかあるいは農業者とか色んな人たちにもう少し使ってもらわないと駄目だと思います。そしてその時に、それに見合う対価を求めていかなければいけない。いつまでもサービスでやっているから駄目なのですよ。いまの話で、河北潟湖沼研究所はもうすこし一般の人たちにも周知が必要ではないかなと。友の会に入っているので、いろんな物もらっていますけど、そういう物は果たして行政や河北潟へ関係している人たちに伝わっているか、ということは甚だ疑問です。
ただ、少し宣伝だけしておこうかなと思うのですが、じつは「河北潟とわたしたちのくらし」という本が、平成19年度にできています。どこが作ったかというと、河北潟環境対策期生同盟会といいまして、いまは河北潟に関しては2市2町の組長さんとか議長さんがメンバーになっている、そういう組織があります。これは平成15年にできました。農業を含めて自然環境、あるいは水面関係、そういうことを含めたことで、国とか県に対する要望団体なのですよね。いままで要望する時に、単に要望するのではなくて、河北潟の実態に応じたもうすこし実情を調べる、あるいは必要なら調査をして、その調査結果に基づいて、河北潟について県とか国に要望していこうという団体です。そのためには住民の方から色んな意見を聞かないといけないということと、河北潟について干拓の前から、干拓して現状の認識を深めようということで、じつは子供達の環境副読本ということでつくられました。2市2町のいま小学校、中学校にすべていっていると思うのです。欲しい人は、実費で河北潟環境対策期生同盟会の事務局で手に入るのですけど。じつはこのなかに第6章ありまして、そのなかに3つの提言が載っているんです。ひとつが、当時わたしが平成6年から関わってきました河北潟水質浄化連絡協議会という生活排水を浄化するための協議会ですけど、そこでは河北潟のイメージというものをして、生活排水対策を取り組もうということです。2つめには河北潟環境対策期生同盟会がおなじく2市2町で河北潟に対しての将来像ということで、基本指針を作っています。それらをつくる時にあたっては、いろんな農業者の方の団体とか、自然再生協議会もそうですし、湖沼研究所のこれまでの提言とかいろんなことを参考にさせてもらっています。じつはこの3つめに河北潟湖沼研究所が1999年の「豊かな河北潟に、夢のある干拓地に」これが一種の提言として載っかっているんですね。そういう意味では、2市2町の組長さんや議長さんがメンバーである期生同盟会の中に、河北潟湖沼研究所の提言がちゃんと載っているとういことは、逆に言うと、そういうことを認識しているということですね。農業者の方たちのこれからどういうふうに取り組んでいくかという、自然と農業との共生のなかで、湖沼研究所に期待をしているし、いろいろアドバイスをもらっている。そういう意味では、地域に密着したそういう意味の研究者もおいでるから、わたしはシンクタンクじゃないかなと思います。ですから、行政のほうもそういう地域に密着したなにか施策をする時には、そのアイディアなりを、湖沼研究所に委託をして、それに見合った経費を支払うということをちゃんとやっていかなければならない。先ほどの話にもありましたけが、金沢市にこなん水辺公園というのがありまして、平成6年くらいに基本方針が出て、大串先生にも出ていただいて、じつはわたしも。こなん水辺公園は、「河北潟の昔の原風景をイメージして、そういう生態系のものにしてほしい。」と当時も意見を出していたのですが、現状はどちらかというとヨシ原ばかりで、つくるときに水を入れるのが最後でなくて、本当はもっと早い段階から水を入れておかなければ駄目だったのではないかなと思ったのですけど。それは結果論として、あそこにせっかく人が来てもビジターセンターとしての機能がないんですよね、どうしてかというとシルバー人材センターに委託をして、単なる管理当番として来ている人しかおいていないということで、やっぱりその場にふさわしい人がいないから、結局は宝の持ち腐れになってしまう。だから、できるだけ地域の自然のことビオトープのことをわかったグループや人に委託をする仕組みがいいのではないかということで、所管をしている緑と花の課に再三申し入れをしていました。ただ申し入れをしたのですけど、たぶん金銭的にすごく安いんですよね、たぶん。金額を伺っていないんですけど、、そこが行政というのは、NPOとかボランティアに頼むと、なんでも安くつくと。一部ボランティアの活動がやってくれるところは安くつくところもあるかもしれないけど、色んな事務経費であったり、それにふさわしい対価をを当然払わないといけない。できれば活動できる場所を確保していくことも、湖沼研究所がやっていくうえでは大事なことではないかなと。わたしは農業のほうとかわかりませんので、少なくとも会費だけで運営していくというのは限度がある。ボランティアでやっていくのは。ですから、いままで培ってきた15年間のノウハウを、やっぱり行政とかに認識してもらって、ふさわしい対価を払ってもらわないといけない。注文というのは、本当はというとこれは行政に対して言うべきところと思いますけども、そういう意識でこれからの湖沼研究所も取り組んでいっていただければ有り難いなと思います。

司会 中出さん
予算がつくという限りは、研究者、河北潟湖沼研究所にもそれなりの責任があるということになりますので、先生方いらっしゃいますけど、ちゃんと答えられるような組織になっていかなければならないと思います。ありがとうございました。


第3部 まとめ、ビジョンワーキングのとりくみ  永坂正夫さんより

「NPO河北潟湖沼研究所は必要か。」というタイトルで、それぞれ過激な意見が出されてもいいのではないかということでつくったのですが、大変参考になる意見をいただきました。

今井さんのほうから、かつての専門家集団として、強い言い方をすれば、こちらを向いていない、信用できない集団だった。それが地域住民と一緒に、というふうに見えるようになってきた、最近は少し姿が変わってきたんじゃないかという言葉をいただきました。おそらくNPOでやっていく場合には、地域を考えるということを忘れた時には、研究所の存在意義はほとんどなくなると思います。これはひとつ大事に考えさせていただきます。

新村さんの方からは、その一方で研究所は研究所であろう。地域、行政は行政区分にまたがっていることはできないことに対するシンクタンクになる、という役割がある。これは、もちろん今後も研究所の根幹になる部分だと思います。これをどのように対価として稼げるかということは、これから勉強していかなければいけないことです。ほんとうに商売になるようなことがあるのであれば、おそらく企業の方々、民間のほうですでに事業化されているとは思うのです。研究所としては、やはり経験、知識というものが評価されるところでいられるというのは、一番望ましい形だとわたしたちも考えました。今後も続けたいと考えます。

長原さん、野村さん、土地改良区のほうからは、なかなか厳しい意見で、とくに野村さんのやはり農業と自然というところで相容れない部分があるだろうと。そのあたりで、どうしたら共存が目指せるかという、切磋琢磨というふうにわたしは受け取ったのですけど。やはりそうあるべきだと思います。たとえば99年の河北潟湖沼研究所の生物委員会のところで出している河北潟将来構想のなかでは、当面汽水化はしないというふうには謳っているのですが、たとえば100年後とかそういうタイムスパンで考えた時に、汽水化しないというふうにはとっていない。いまのところ地域の自然と農業というのを目指そうと。ほんとうにたとえば100年、まあ200年というと長すぎるのですが、そういうタイムスパンの中では、決して全くこの形だけを是だとは言っているわけではないので、そこらへんはぜひ議論を続けさせていただければと思いました。

熊澤先生のほうからは、工学系との接点コラボレーションというのができればということで、ぜひそこらへんは研究所の中にも、工業系、土木、その他を得意とするものがいますので、ぜひ勉強させてください。

須崎さんのほうからは、何らかの形で、専従のメンバーが活動できるように確保しなければおそらく続かないだろうと。世代交代というのが、NPOというのは確かにそうだと思うのです。年とともにメンバーも高齢化していって続かない。そのときにやはり共有できるメンバーあるいはビジョンをきちんとたてねばならない。結局この話として、「研究所は必要か」というのを考えたのも、研究所自身がきちんとしたビジョンを持たない限り、これは持続できない、中出のほうからも出ていたことですけど、ボランティアでやるのはおそらく10年が限界だ。ほんとうにこの地域のために資するというならば、それだけでは持たない。事業化しようかというのは、このあと考えていきたいと思います。

今年度、理事長が大舘さんから、高橋の方に変わって、一度見直しをしてみようと。そして、研究所のほうでWGをつくって、将来どういうかたちで、やりうるのかということで「ビジョン」を明確にしなければならないだろうと。それから「事業」ですね、活動を続けるにはやはり事業を考えなければならない時期にきている。その事業にたいして、どういうものが可能であるか。それからもうひとつは、外部からの評価をいただく、「評価」、その3点にWGとして考えていくということを始めています。まだ研究所の内部でも意見は固まっていないのですが、いまメンバーの中でアンケートをとりながら出てきた意見だけ紹介させていただきます。

干拓地に対しては、23年に償還を迎える。そのなかで長期的な展望をもてる農業、持続可能な農業が地域になければ。それはやはり干拓地。この地域は大都市の近郊にありながら、農業地として守られた部分がある、将来的にどういう展望がもてるか、農業に関して、研究所として干拓地の有効活用策、具体的なモデルというのを模索するのはどうだろうかと。じつは研究所としては、不得手な部分ではあります。農業についてはじつは素人。生物を知っていたり、水質を知っていても、ほんとうの生産としての農業というのを、持続可能な農業を作り得るか。これにひとつトライしてみたらどうかということがアイディアとして出ています。最終的に研究所の方向になるかはわかりませんが、実践でモデルをつくってみたらどうかと内部からでています。

潟に対しては、水質の対策はもうある程度手法はわかってきている。もちろん農地など全般からでてくる面原負荷対策というのはなかなか難しいのですが、オーソドックスなかたちのところはもう決まっておりますし、ある程度これは行政が進める部分であろう。CODをたとえば下げるといった水質の単なる点ににこだわるのではなくて、農業地として安心して利用できるような農業用の水とか、あるいは安心して食べれる作物という視点での改善というものを研究所独自で考えていくべきではないか。おそらくCODを下げるといっても、それが地域あるいはまわりの生産者にとって、それが望ましい図なのかと、少しズレがあるかもしれない。直接浄化というのは、なかなか難しい、本当の意味でなかなか浄化対策に繋がらないという思いはあります。

自然の復元というところでは、1999年に提案していたような湖岸再生を、現実可能なかたちで提案していったらと。干拓地の方に対しては、こういったことを考えています。

周辺部分はどうあったらいいかということについては、まだ研究所のビジョン委員会でも尽きかねているところです。はたしてかつてのような水郷地帯を生かしたかたちでの地域振興、あるいはモデルというのはつくれるのか、ということはまだわからない。もちろん排水ポンプが止まると、現実的に水がつくような地域というのは、それを本当にポンプに頼らないようなかたちの地域のかたちを変えていくなんていうことは、本当にできるか。それは全くまだわからないことで、今後やっていこうと思います。

現在のところ、干拓地に対しては、持続可能な農業というのは研究所としても本気で考えなければならない時代だと、このようなことで現在議論を進めています。

15年というのは、これはわたし個人的なところですが、最初の2〜3年かかわって、「これはつきあいきれないわ。」といったん投げ出して、ここ数年またもどっています。関わっていた部分は生物だけで。非常に展望、NPOというのはなかなか難しい。どうやって持続させるかということを我々自身も考えなければならないし、ぜひこういったかたちで叱咤激励いただければ大変有り難いと思っています。


高橋久より終わりの挨拶
みなさん、どうもありがとうございました。なんとか河北潟湖沼研究所が続けられそうな感じがしましたので、今日の目的は果たせたかなと思います。いろんなあたたかい意見をいただきまして、これからも私たち努力して参りたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

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2010年01月08日

河北潟湖沼研究所15周年シンポジウム

sinpo0911c.JPGシンポジウム第1部に続きまして、第2部の記録です。







第2部 パネルディスカッション「河北潟湖沼研究所への注文」
 司会 中出裕之さん(河北潟湖沼研究所友の会事務局)


今井敏彦さんより(河北潟自然再生協議会)
河北潟湖沼研究所のことは、河北潟自然再生協議会をつくろうとおこなわれた発起人会のときに知りました。名前は知っていましたが、具体的にどういう活動をされているかを全然知りませんでした。今年で8年目を迎えますが、いかに湖沼研究所がわたしたちのようなここで生まれ育った人間よりも、現在の河北潟の環境とか、いろんなことを研究されているかを実感しました。ただ何回か湖沼研究所のフォーラムとか内灘の会合でも、出させていただいたのですが、わたしたちとのズレといいますか、感覚の違いを感じました。やはり専門集団、知識集団だなと関心しましたが、はたして河北潟のいろんな構想とか色々なことが、河北潟の周辺住民の皆さんが関心を持って前向きに協力しようと、顔を向けようという態勢かと疑問に思っていました。
しかし最近、高橋さんにうちの会の事務局をしていただいて、毎月例会をしていますが、そのなかで最初に感じたことから違いまして、最近はものすごく地域の皆さんとともに歩もうとか、いろんなことを心に秘めながら接してやっていこうというところを感じるようになりました。それから、2年前になりますか、うちの町のほうへチクゴスズメノヒエを全部取ろうという話で、わたしらもよく観察しているのですけど、わたしたちは大きい川を中心に取るのですが、高橋さんたちは小さい水路までみな観察しておって、大きな川のチクゴスズメノヒエを取り終えてやれやれと思っていたら、「あそこにもあります、あそこにもありますよ。」ということでどんどんと、地域の細かいところまで観察されていることがわかりました。そういうことで従来の専門家集団から、地域の住民のレベルまで下がってきてこられたように感じ、地域の自然を守るとともに、地域の住民があまり振り向かないところに、きめ細かく、注意もしていただくということで、大変最近はわたしらのレベルまでともに歩いてくれる姿勢になったなあ、というようなことを実感しています。

司会 中出さん
ありがとうございました。むかしから地域の皆さんとボランティアを通じながらやろうと思って、いろんな方々と絡み合ってきていることは確かですが、イベント中心にやってきた面もあり、なかなかそこにたどり着かなかった。今後はまた違う形でということを考えています。

新村光秀さんより(河北潟環境ボランティアスタッフ)
 湖沼研究所が発足する時からよく存じています。わたしは金沢市の職員で、いまから15年前は、河北潟に流入する森下川とか色んな河川の水質検査をして、且つそこに排水している事業所に対する発生源対策、負荷軽減の指導などをしている部署にいました。河北潟が汚れているのは、基本的に生活排水対策だということで、当時の県の調査によると負荷量が50%をしめているということで、これを金沢市だけではなく、1市5町(現在2市2町)で取り組みができたらいいなと当時思っていました。そういうときに河北潟の水質が平成4年に、それまでがCODの評価でだいたい8〜9だったのが、10にかかってしまい、行政としてなおさら取り組む必要があるのではないかなという思いをしていました。たまたま平成6年に検査をする部署から、当時の環境保全課の水質係長に異動しました。河北潟について取り組んでみたいという思いがありました。金沢市だけでは当然できないことですので県のほうに話をしにいきましたが、県ではその頃ちょうど平成5年に木場潟を水質汚濁防止法という法律に基づく、生活排水対策の重点地域に指定していました。河北潟とか、柴山潟とか順次指定していきたいという思いもあったのだろうと思いますが、わたしが話をしにいった時に、ぜひ流域で取り組んでもらえないかという話があり、その6月か7月に1市5町の課長会議というのをやってもらいました。内灘町はどちらかというと被害者的な意味合いがあり是非やってほしいと、金沢市は全体の50%をしめているからやっていくべきだという考え方でしたが、津幡、七塚、高松、宇ノ気は、潟に接しているということが少なかったので消極的でした。一回目の会合の時にはまとまりませんでした。わたしはメンバーの人たちの意見を聞きながら、やっぱり取り組むべきでは無かろうかと話し合いました。とくに宇ノ気の課長さんがある意味ではリーダー的な方でしたので、事情を説明して、ぜひ金沢市と河北郡で取り組みをしないかと話し合い、やろうということになりました。それが平成6年で、ちょうど河北潟湖沼研究所もメンバーの人たちがいろいろ話し合いをされながら、気運が盛り上がっていました。湖沼研究所が発足する時期に、行政の方でもちょうど河北潟に取り組む時期だった。ちょうど良いタイミングだったなという思いをしています。平成6年に計画を作ろうという段取りをして、平成7年に計画を作り、平成8年に実際に活動をはじめるという形になっていきます。わたしがそこに3年間いましたけど、平成9年にまた違う部署に異動しました。ただ河北潟についてはある意味の思い入れもありましたので、なにかのボランティアとして参加できないかなということを思っていました。そのひとつとして、河北潟湖沼研究所が平成8年頃に、友の会を募集しましたので、たぶんわたしが友の会の会員ナンバー1号だったのではないかなと思います。それからいままで15年間、友の会の会員でいさせてもらっています。
平成9年に河北潟にどう関わることができるかなということで、河北潟水質浄化ボランティアスタッフという組織を立ち上げました。河北潟の水質浄化をするボランティアに情報などを提供して、ボランティア活動が円滑にすすむよう協力するという組織です。ボランティアをする人たちのボランティアをするとういことで、今井さんもその時に参加していただいて、メンバー10人くらいでした。まず河北潟について知らなければいけないということで勉強を1年間くらいしまして、あとはボランティアの方の要請に応じて対応していこうと思ったのですけど、組織として何か一つのことをやろうということでなくて、個々にそれぞれボランティアとして協力するという仕組みだったものですから、だんだん活動が停滞していき、活動を2年少しして後は自然消滅してしまいました。
平成13年にまた縁があって環境保全課にもどりました。そして、河北潟に関わっているいろいろな団体にご案内して、環境保全課の会議室で会合していただいたときに、「いくら鉄砲玉を撃っていても、個々に鉄砲玉を撃っていても、玉は遠くには届かないんじゃないかと。だから鉄砲玉を集めて、大砲の玉にしたら、県や市への要望にしても伝わるのではないか。」という話をしました。個々の団体にそれぞれの思いが色々あると思いますが、河北潟という地域を題材として、共通することを取り上げたらどうかということで、一年間かけて議論をなされていったと思っています。そのときは今井さんはじめ、湖沼研究所のみなさんにも参加いただいて、今の自然再生協議会が平成14年にできました。その事務局を高橋さんにじつはやっていただいているという経緯があります。そのときに一回消滅した河北潟水質浄化ボランティアスタッフですけども、もう水質浄化ではないだろうということで、今井さんに代表になっていただいて、わたしが事務局をするということで、「環境ボランティアスタッフ」を立ち上げました。だいたい市とか県の職員の方が中心です。とりあえず河北潟クリーン作戦の世話をさせてもらっているのが実状です。
河北潟湖沼研究所も、さきほど高橋さんから色んな活動の報告がありましたけど、15年間取り組んできた成果というのは重みがあると思います。これから今まで取り組んできたことを、いかに行政とか、地域住民の皆さんに発進していくか。ある意味では研究所だと思います。いろんな先生がいらっしゃって、そういう意味では専門分野の方がいらっしゃる。行政で河北潟について、自然、あるいは地域資源として、専門的に研究されている部署はわたしはないと思います。農業政策、環境政策、土木とか個々の政策的なことを考えている部署はありますけど、それらをトータルして、且つ地域資源は何かということで、農業との共存ということをふまえて取り組んでいるのは河北潟湖沼研究所じゃないだろうかなと思いますし、これからもっと役割というのは重要になっていくのではないかなと思います。多いに期待をしています。

司会 中出さん
ありがとうございます。わたしよりずっと長い河北潟湖沼研究所のつながりを聞かせていただきました。且つ河北潟湖沼研究所をけっこうヨイショしてもらいました。もう少しきつい文句があっても良さそうだなと、またあとでお話ししていただきたいと思います。

長原克信さんより(河北潟沿岸土地改良区)
さきに河北潟沿岸土地改良区のことを説明させていただきたいと思います。河北潟は昭和38年頃、食糧難から食糧増産のために河北潟干拓事業が始まりました。干拓事業は農地を作るということが第一の目的、また周辺地域が湿田といいますか、たえず雨が降ると水がついているということで、2点目としては河北潟干拓事業とあわせまして、周辺の排水改良、ポンプ場、水路の改修をしています。そういった周辺の排水改良事業は昭和40年代後半で終わったのですけど、干拓事業が終わったのは最終的に昭和60年ということです。その周辺に排水場9箇所ができましたけど、それら排水機場を河北潟沿岸土地改良区が管理するということでいままで管理をさせてもらっています。いま隣に河北潟干拓土地改良区の方がいますけど、河北潟干拓土地改良区は干拓地の中の施設管理ということでしています。それで先ほど高橋先生の話の中で、河北潟の周辺地域は排水がポンプに頼っているということで、「将来的にはポンプに頼らない、災害に強い地域作りを。」と言っておられましたが、なかなか管理している関係上、非常に厳しいのかなと。とくに河北潟は日本海の潮位によって上がり下がりするので、その辺の対策が必要ではないかなと思っているところです。
沿岸土地改良区としては施設管理をメインにしていますし、土地改良区自体は農業の生産性を上げるということで、自然の整備とか、水路の整備をしています。当然、周辺農家の方たちが農業しやすい管理ということになりますと、今までは土水路だった水路をコンクリート三面張りに変えて、いわゆる自然を破壊してきたのかなと。近年、農業上、自然環境を破壊するということをいっていますけど、生産者の立場からいいますと、生産性を上げるにはやっぱりそういったものは必要ではないかなというところはあります。最近では自然に優しい、環境に優しい農業ということで、水路改修につきましては、当然コンクリートを止めて、むかしの石積みとかもこれからはしていこうとやっております。そうしたなか、河北潟沿岸土地改良区も今後はそうしたところをしていかないといけないかなと、実際どのようにやっていったら良いか考えておりましたところ、ちょうど湖沼研究所がありまして、高橋先生という先生の紹介があって、いまは先生に色々なアドバイスをいただきながら、管理の方を進めてさせていただいています。とくに近年は水路にチクゴスズメノヒエという外来植物がありまして、本来ならぜんぶ機械でえいやと取ってやりたいところだったのですが、そのなかには絶滅危惧種のアサザもあるということで、どういうふうにしようかなということで、機械を使いまた人力ということで、いま現在取り組んでいるところです。
河北潟湖沼研究所は15年経ったということですが、最初に湖沼研究所のことを知ったのは新聞か何かで、河北潟の環境を考えるということで湖沼研究所が載っていました。ちょうどその当時、前局長とわたしがいまして、前局長が「こういう記事が出ている。どういうことするんかな、一回ちょっと勉強しにいって来ようか。」と。当時は大舘さんが代表されていたかなと思いますが、わたしも一回か二回くらい、内灘のほうで当時は夜にみなさんで集まっているということで、ちょっと話を聞かせてもらいました。なかなか専門的なことを言っているし、話を聞いていると、「河北潟はやっぱりいまの状態ではいけない、むかしの状態に戻そう。」ということで、河北潟を海水を入れて浄化すれば綺麗になるんじゃないかと。私は農業者の立場から言いますと、非常に厳しいことをいっておられるな、わたしはこういうところに来ていたら、あんまりまずいのじゃないかなと思って、それ以来ちょっと顔を出していませんでした。
いまは高橋先生たちも湖沼研究所のみなさんも、農業の立場もいろいろ理解いただきながら、いまの状態をいかにどういうふうに自然を戻していこうかと、一生懸命に取り組んでいますし、湖沼研究所はさきほどからみなさん言っているとおり、専門的なところもあります。そういった専門的なお知恵をいただきながら、農業者といいますか、そういったほうのパイプ役として、外来植物の駆除とか自然を守っていこうと、今後もしていきたいと思っています。農家の方からすれば、農業以外のことについては本当にめんどくさがって、こんなのもう除草剤をやっておけばいいやないかと、そういったふうに物を考えるものですから、こういった湖沼研究所、自然再生協議会さんとかありますので、もうすこし農業者の方もわかりやすいような、そういったイベントとかを少ししていただければ、非常に有り難いかなと思っています。

司会 中出さん
ありがとうございました。わたしも途中から入ってきたものですから、汽水湖にもどしてしまえばいいという過激なところがあったとはあまり知りませんでした。いまは決して農業が否定されるということは、ありえないのじゃないのかなと思っています。ご協力の程よろしくお願いいたします。

野村政夫さんより(河北潟干拓土地改良区)
河北潟干拓土地改良区の事務局と湖沼研究所さんとのつきあいというのは、土地改良区の組合に、前理事長の大舘さんが入っておられたということと、隣の沿岸土地改良区さんの施設見学会で、高橋さんが講師として、子供達に生態系とか水質のことを色々教えておられたということです。それ以前に河北潟の将来構想を最初見た時は、河北潟を元に戻すということは、非常にわれわれ農業者団体としても、相反する考え方だなということで、できるだけ意見交換というか近づくことはないであろうなとは最初思っていました。
いま農林所のほうの事業では、環境配慮ということが求められていまして、農業も食糧増産だけでなくて、環境に配慮した農業をやっていこうということで進んでいます。干拓地の農家もいろいろ化学肥料や農業の歩合制限といったことに取り組みながら、いま現在やっています。少しは湖沼研究所さんとの距離感も縮まったのではないかなということで、この平成19年に農地水環境保全向上対策という事業ができまして、このなかで地域住民の方と協力しながら、農業や農村を守っていこうという事業なのですが、その活動組織としてグリーンアース河北潟というのを立ち上げました。その活動の中に、農村環境向上活動というのがありまして、これは農業農村の環境を守っていこうというものですけど、われわれ事務局というのは農業施設を管理する、それだけしか脳がないところでして、農家としても農業をすることが一番の仕事で、環境に関して全くの素人です。知識がないということで、湖沼研究所さんと今井さんの河北潟自然再生協議会さんに声をかけて、環境活動を中心に、計画から実践までいろいろご指導くださいねということで、参加をしていただきました。やっぱり参加していただくと、専門分野がたくさんあります。生態系、水質保全・・、われわれ知らないことをいっぱい知っていますので、非常に大きな力といいますか、戦力として農地水の活動に手伝っていただいています。
それで先ほどから湖沼研究所さんへの注文はということですけど、われわれが実際注文をつけるようなことは知識がないということもあって、なかなか申し上げられないのですが、これから環境ということが重視されてくるということになりますと、河北潟の水質が非常に悪いということがありますので、これが将来的に河北潟の水が綺麗になるような環境づくりをめざしていくことを考えて、ということが我々としては理想ではないかなと思います。生態系もそれに付随して、元に戻るということはないと思うのですが、良い環境が戻ってくるのではないかと思います。おたがいに農業と環境は相反するところはあると思いますが、河北潟の水辺環境を良くしていくことを目指して、一緒に議論を戦わせていければなと、いまは思っています。

司会 中出さん
ありがとうございます。さきほどあったわからないことというのは、どんどん言っていただければいいんじゃないかなと。いろんな知識の融合帯ということは考えられるので、わからないことはどんどん攻めていただければ、回答しなければいけないという義務もあるようなかたちも考えますので、ぜひ言ってきていただいて、活性化させるためにもお願いしたいと思います。

熊澤栄二さんより(国立石川工業高等専門学校)
我々の学校というのは工業系です。農学あるいは生物学をもっている学校ではないので、専門からは非常に離れています。ただ従来通りの工業教育というのもなかなか難しい時代に入ってきました。他の分野と融合する形での工業教育というのも方向性として探られている昨今です。ぜひとも異分野の学校になりますけど、人を育てるという観点から、共同していくことはできないのかなと。難しいところは色々あるのですが、その可能性をぜひとも湖沼研究所とともに考えていきたいと考えています。
自然を破壊するということで、私自身が建築出身なのですが、耳の痛い話も良く聞きますけども、同時に工業というのは自然を修復するというほうにも、ぜひとも目を開いていかなければいけないと思います。そういう意味で、物作りを通じて湖沼研究所で培われてきた研究内容をわれわれの教育の中にもぜひともフィードバックするしくみを考えていただくことができれば非常に有り難いなというふうに考えています。
紹介させていただきたいことがあります。じつは石川高専がこのような場に呼んでいただいたことのひとつのきっかけとして、このような助成金をいただいたことがあります。ここに現代GPと書いていますけど、文部科学省のほうから大型の教育資金をいただきまして、なんとか学生教育をがんばれということで励まされてやっているところです。タイトルとしては「郷土愛育成による環境改善教育システムの構築」という結構長い名前ですが、簡単には「社会適応性の強い政策課題に汎用した、教育のテーマを設定しなさい。それに対して、できるだけ社会のニーズに即したような形で教育プログラムをつくってください。」ということでいま支援をいただいています。
石川高専は津幡駅のすぐ近くにあります。駅から4kmくらいしか離れていません。いま8号線や159号線バイパスがりっぱなものになったこともあり、いろんな意味で河北潟という地域の環境から切り離された場所であることは間違いないと思います。津幡の浅田という山の方にひっそりとあるのですが。河北潟だけを取り上げると、われわれの工学とは全然関係ないのですが、河北潟を一つの教育の素材と考えられないかなと考えました。単に工学といっても、それぞれバラバラの教育ではなくて、環境を一つのテーマとしながら、機械から、建築など5学科の全然違う専門を、ひとつ環境ということをテーマに入れながらできないだろうかと。それがもしかしたら将来の近い工学教育のスタイルになるんじゃないかなと想像していったわけです。それぞれ分野がありますが、河北潟という一つの大きな環境の系として問題を捉えることによって、なにか新しい工学の方向性が見いだせるのではないかなということが、我々がいまやろうとしている教育です。
はじめてまだ3年なので、湖沼研究所さんがやられているようなりっぱな取り組みもございません。まだよちよち歩きなのですが、今日高橋さんの話を聞いていてなるほどと、我々の将来がそこにあったかという感じがしました。なにを考えついたかというと、まず我々も河北潟から学ばなければならない。まず技術者にならなければならない、しっかり育成し、高学年に入ってから、環境をつくるということで工学的に表現していくというかたちで、人を育てるしくみをつくれないかなと。そのなかには河北潟との、住民のみなさんとの意見交換の場をつくっていかなければいけないかなという感じです。
仕組みですが、人の人材の循環、資源とか意識の循環。どういうことをやりたいか。河北潟は石川県にとって非常に大きな資源ですけど、大きな財産です。これを人を育ているベースにできないかなと。石川高専の学生さんを含めて、地域の周辺2市2町の子供達の教育の場ということで、どこか開放できないかなと。これは湖沼研究所さんがやられていることと近いところがあるかなと思います。
資源ということで工学的な視点ですが、いま我々のスタッフの中で考えていることは、水辺問題、水域としての問題かもしれません。大きな視点で見てみると、山林も含めた系で捉えられないかなと思っています。水辺だけを考えることもすごく難しいのですが、じつは資源を上手く回すことによって、河北潟のごくごく一部の問題ですけど、解決できる仕組みができないかなと。具体的には、竹の資源を資材化することによって、農家さんだとか、環境改善に使えないかということを考えているところです。まだまだ先の話ですが、こういうような形で、人と資源を上手く回すしくみ、こういったなかで湖沼研究所さんの重要な研究成果を活用させていただいたり、あるいは意見いただくことができたらなと考えています。
河北潟ということで、内灘町と協定を結んで教育をやりましょうということも、やってきています。実際に住民との関わりというと、河北潟の水というのはどうしても、いま内灘のほうでも「綺麗なことが理想的だよね。」ということもありました。いろんな市民の人のお話を聞いて、河北潟の水を簡単な形で、ある程度CODを下げるような取り組みできないのか、しかも目に見える形でということで考えました。内灘町の庁舎前のあの目立つ池なのですが、あそこを実験池として、実際に河北潟の原水を入れて、CODを下げることをやってまいりました。ある程度この取り組みに関しては評価をいただいたと思います。あと、子供達と環境教育などしています。さいごにですけど最終学年、専攻科2年の学習では、実際に物作りをとおして、河北潟の環境を工学の立場から色々と製作をとおしてやっていく。というのが我々の教育です。
繰り返しになりますが、今後学ばさせていただくことが多いですが、注文があるとしたら、工学とどういうかたちで手を組めるかということを考えていただきたい、また山林を含めた形での、大きな自然系として河北潟の問題を考えるということ、そういった視点に関して、またご意見を聞かせていただきたいと思います。

司会 中出さん
ありがとうございました。あとでこの議論はでてくると思いますが、研究所の藤木さんは竹を加工する、竹炭を作るということもしています。工学の関係で僕の知っているところでいいますと、IT農業がありますが、電子のICばかりしているところの関係子会社が、葉物野菜の工場をつくって契約栽培して出荷をし、もう管理、運営、販売などをすでに確率しているところがあります。河北潟湖沼研究所も農業、ITなども絡んでくるだろうし、逆に近づかなければならないという状況がでてくるのではと思います。よろしくお願いします。

須崎秀人さんより(株式会社エオネックス)
わたしは株式会社エオネックスという地質系の会社にいます。私自身内灘町室地区に生まれ、かほく市の宇ノ気町で育ちました。中学生の頃に宇ノ気川の水質調査をして、その頃から環境的なことに関心を持っていました。さらに祖母が内灘試射場闘争に参加したということもあって、その辺の事情を聞いて以来、河北潟の歴史にも関心をもってやってきています。
仕事としては、下水道なり、地下水の汚染対策とか、水循環調査などの取り組みを行っており、そのひとつに環境保全上健全な水循環ということをしています。環境省の「健全な水循環の確保に向けた促進調査」という業務をさせていただきましたが、その際に水循環に関する全国的での取り組み状況を調査をするとともに、全国10箇所について現地での聞き取り調査をしました。そのひとつが河北潟湖沼研究所でした。
NPO法人は各地区にいろんな団体があって、非常に重要な役割をしています。とくにそのひとつとしては、市役所等の自治体とは異なる取り組みをして、自治体とコラボレーションして、地域の住民や、周辺市民、各種の専門家を巻き込んで、具体的な取り組みを推進する団体として展開し、そしてまた展開することが期待されています。当然、河北潟湖沼研究所もそういうことが期待されています。
一方で河北潟という地域的な事情からすると、ヒアリングさせていただいた時には、非常に活動がやりにくい側面があるんじゃないかなと思いました。大体はある程度まとまった自治体エリアにあるのですが、河北潟は2市2町に跨る各自治体の境界エリアにあり、複数の自治体が協力して、何らかの活動をしなければならない。理想的には、流域を単位とする取り組みとか、国の政策でも地方でもそういう考え方はしていますが、自治体のエリアを越える活動になると、足並みが揃わないということはよくあり、非常に展開が難しいということがあります。さらにこの国レベルで見た場合、河北潟はさきほどから言われているように農業の色彩が非常に強くて、その制限を乗り越えていかなければならない。そのことが金沢市の大きな45万都市近郊にありながらも、一定の自然環境が確保されている、ちょっとなんともいえない微妙な位置にあるように思います。
ふつう自治体がたとえば流域を単位としてなにかを行う場合には、協議会が設置され、協議会で横連携のための意見集約をしますが、だいたい協議会が実質報告会となり、報告会であるならば一年に一回で良いよと活動が停滞し、そのうち自然消滅するような傾向が多々あります。そして縦割り行政の問題もある。水環境に関わる部局は1つではなく、環境省関連、国土交通省関連、農水省関連それぞれがチームを組もうとしてしまいますので、その関係で非常に難しい。それを解決する方法として、ISO14001シリーズみたいな考え方で、自治体自らがそれに対してコミットするという考え方もあるのですが、実際に実現している実例は少ないように感じています。そのへんは自治体の長の考え方に寄りきりなので、なかなかそこまでいかないということがあります。そういうなかで、NPOはどう動くかという意味では、自治体エリアでは属していません。
自治体のエリアに影響を受けないNPO法人への期待があります。そういう意味ではNPOとしての河北潟湖沼研究所はこれからも必要ですし、河北潟というもの自体が実際に存在する限り、なんらかのかたちでNPOが必要である以上、NPOとしての河北潟湖沼研究所は重要であるというふうに考えられます。
実際にそういうふうに考えた場合に、各地ではどのようなことがおきているかというと、NPO法人というもの自体が難しいという。10年、20年、30年経つと、世代交代ができずに消えていく。NPO法人になる以前に、任意団体として活動していて、当時は40代、30年経つと70代、そして70になったら引退です。問題は、団体の多くが、ある程度地元で力のある人がやっていたことで、非常にカリスマ性が高く、その関係でなり手がいない、ということがよくあります。河北潟湖沼研究所の場合は、高橋さんにバトンタッチされて、すくなくともあと10年20年は大丈夫なのかなという印象がします。(笑)まず中心がいないと、組織は全くまとまらないので、中心を失ったところは、とりあえず形はありますけど、実際何もしていませんというところが結構ありますので、そういう意味では、まだできるという気がします。
一方で、どこの団体もそうなのですが、たとえばNPO法人自体が、行政作戦会議でNPOが自立していく形、「NPOには補助金をわざわざ配付することはしません。」というような仕組みが今後ますます強まりそうなので、基本的には経済自立してくださいという方向になると思います。ところが、じゃあそんなことできるのですかと、NPOでやりたいところでかなり苦しんでいるのは全国中ほとんどです。
どうして苦しい状況になるかというと、色んな事情がありますが、そもそも事業をするとなった時に、事業は仕事。仕事をするとなったら、自分勝手なというか、たとえば河北潟の作業をしなければならないので、いまのこの仕事をすることはできませんということがいえない、となるとどうなるかというと、実際にそこに当てはめられた人は、仕事をしないと活動ができないというジレンマがある。事業を始めると、事業に専念する人たちと、そうでない人と、仕分けをしたり、いろんな複雑な問題が起きてしまいます。いま一つの考え方としては、事業を分離して、株式法人なり、一定の法人化して、事業展開をすることがあります。あとはNPO法人自体を、完全にNPO中に事業を含められないので、会員のみでの運営にさせて、その代わり事業自体は小さくなってしまう、そういうことが余儀なくされます。いまは過渡期なので、はっきりどういうふうな選択をするかは難しいのですが、さきほどの高橋さんの説明の中のことで、ひとつは事業をどうおこすかということがあります。そういう支援を、いま政権が変わって、どういう支援の方法があるかわからないですけど、NPO法人が得意とする分野での産業育成とういことが一つ考えられると思います。今後、継続的に団体が続いていくためには、どうしても専従人材自体を一定枠確保しないと、活動自体が止まってしまう。そのようなことを考えています。

司会 中出さん
ありがとうございました。河北潟湖沼研究所自身が長い間かかえている問題だと思います。どうやって食っていくのか、どうやって活動に参加していくのというところだと思います。

                                    (記録、高橋奈苗)


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