公開質問状を送付したのは、県知事選立候補者の飯森博子さん、山野之義さん、山田修路さん、馳浩さん、岡野晴夫さんの5名、金沢市長選に立候補を表明されている森一敏さん、永井三岐子さん、中内晃子さん、村山卓さん、小間井大祐さんの5名です。
それぞれの方からの回答が得られ次第、各団体のホームページ等で公開いたします。
知事選立候補、市長選立候補予定者それぞれの公開質問状は、以下の通りです。
石川県知事選挙立候補者への公開質問状
河北潟自然再生協議会 代表世話人 綿村 裕
NPO法人河北潟湖沼研究所 理事長 高橋 久
日本野鳥の会 石川 代表 中村 正男
津幡の水辺を守る会 代表 岡山 英一郎
NPO法人河北潟湖沼研究所 理事長 高橋 久
日本野鳥の会 石川 代表 中村 正男
津幡の水辺を守る会 代表 岡山 英一郎
河北潟は、かつて国内20番目の面積を誇る大きな湖でした。国営干拓事業により面積が1/3以下になりましたが、現在でも石川県最大の湖沼(東西の承水路を含む)です。また、石川県希少野生動植物であるチュウヒの繁殖地であるとともに、ハクチョウやガンカモ類、シギ・チドリ類の重要な飛来地でもあり、また県内では舳倉島と並ぶ多様な野鳥が観察される場所です。周辺の農地には石川県絶滅危惧T類のハッタミミズが生息しています。
河北潟は、こうしたすばらしい自然環境であるにもかかわらず、他の北陸の湖沼や全国の湿地と比べ、その保全の取り組みは十分であるとはいえません。そのひとつの要因として、これまでの石川県の施策の中で、河北潟及び周辺が平坦な土地であることに対しての経済的評価が先行し、それ以外の多様な自然環境の価値への注目が弱かったこと、そのために自然環境の保全とその多様性を活かした持続可能な地域活性化が遅れてきたことがあると私たちは考えています。
そこで、石川県知事選挙が実施されるにあたり、今回立候補される皆様方に、知事となられた際に、河北潟の環境保全と周辺地域の振興に対してどのように取り組んでいただけるのかを伺いたく、この公開質問状をご送付させていただきます。
選挙戦の大変お忙しいなか誠に恐縮ですが、以下の質問に対して、できるだけ迅速なご回答をお願いいたします。ご回答いただき次第、関係者内で共有させていただくとともに、関係団体のホームページ、SNS等への掲載、マスメディアへの情報提供により、広く公開させていただく予定です。
質問1 河北潟の水利用と水質対策について
河北潟は干拓前は汽水湖でしたが、干拓地等の農業用水の水源とするために淡水湖とされました。これによりシジミなどの水産資源が失われましたが、未だに干拓後の河北潟の水質は農業用水基準に達していません。こうした河北潟の水質の現状についてどのように評価しますか。また、これまでに取り組まれてきた県の水質改善対策をどのように評価しますか。農業用水基準が達成できないまま農業用水の水源としての利用を続けるのではなく、例えばより良質の水源を他に確保すると同時に再び海水を導入し水質改善を図るなど、河北潟の水質改善に対しての抜本的な対策を講じることを検討する可能性はありますか。
質問2 河北潟の野生生物の生息環境の保全対策について
野鳥研究者により、河北潟はラムサール条約湿地への登録条件のうち、国際的な基準を満たしていることが指摘されており、私たちは、予てから河北潟をラムサール条約登録湿地にしたいと考えています。そこで、河北潟のラムサール条約湿地への登録についてのお考えをお聞かせください。
また、ラムサール条約湿地への登録への日本独自の条件として、国の法律(自然公園法、鳥獣保護法など)により将来にわたって自然環境の保全が図られること、ということがあります。現在、河北潟の東部承水路と正面堤防沿付近の湖面は石川県指定の鳥獣保護区になっており、この点からもラムサール条約登録の条件を満たしておりますが、野鳥は河北潟の湖面や干拓地、周辺農地を広く利用しており、鳥獣保護区範囲を拡大することが望まれます。そこで河北潟における鳥獣保護区の拡大に対してのお考えをお聞かせください。
質問3 河北潟及び流域における環境保全と地域振興の施策への多様な主体の参加、連携について
干拓地農業の活性化を含む河北潟と周辺地域の持続可能な発展や、河北潟の環境保全・自然再生の取り組みを永続的に担う地域住民やNPOの役割について、どのようにお考えでしょうか。また、河北潟とその流域における環境改善と持続的な地域振興のために、石川県と住民、土地管理者、NPO等の多様な主体とはどのように協働したらよいと考えておられますか。
私たちは現在、河北潟流域において自然再生事業を推進するために、自然再生推進法に基づく自然再生協議会の設立を発意して活動しています。石川県にも参加を呼びかけておりますが、石川県としてこの自然再生協議会に参加いただくことはできるとお考えになりますか。なお、自然再生推進法第4条には、国及び地方公共団体は、地域住民など民間の団体等が実施する自然再生事業について、必要な協力をするよう努めることが定められています。
加えて、河北潟と周辺地域の持続可能な地域振興策について、具体的なお考えをお持ちでしたらお聞かせください。
金沢市長選挙立候補者予定者への公開質問状
河北潟自然再生協議会 代表世話人 綿村 裕
NPO法人河北潟湖沼研究所 理事長 高橋 久
日本野鳥の会 石川 代表 中村 正男
津幡の水辺を守る会 代表 岡山 英一郎
NPO法人河北潟湖沼研究所 理事長 高橋 久
日本野鳥の会 石川 代表 中村 正男
津幡の水辺を守る会 代表 岡山 英一郎
河北潟は、金沢市における唯一の湖沼であるとともに、多様な動植物が生息する金沢市の重要な自然資本です。石川県希少野生動植物であるチュウヒが繁殖し、周辺の水田地帯はハクチョウやガンカモ類、シギ・チドリ類が飛来します。八田地区などの南岸を中心に石川県絶滅危惧T類のハッタミミズが生息しています。
河北潟は、こうしたすばらしい自然環境であるにもかかわらず、他の北陸の湖沼や全国の湿地と比べ、その保全の取り組みや持続可能で有効な活用は十分であるとはいえません。これまで金沢市は、自然環境を保護するための公園「こなん水辺公園」の建設やハッタミミズの保全のための学習会、河北潟バスツアーなどの啓発活動などに積極的に取り組んできておりますが、県庁所在地であり中核市として、河北潟の保全と適正な活用について、河北潟周辺2市2町(金沢市・津幡町・かほく市・内灘町)の中でのリーダーシップの発揮や石川県への働きかけなどのより積極的な役割が求められます。
そこで、金沢市長選挙が実施されるにあたり、今回立候補される皆様方に、市長となられた際に、河北潟の環境保全と周辺地域の振興に対してどのように取り組んでいただけるのかを伺いたく、この公開質問状をご送付させていただきます。
選挙戦の大変お忙しいなか誠に恐縮ですが、以下の質問に対して、できるだけ迅速なご回答をお願いいたします。ご回答いただき次第、関係者内で共有させていただくとともに、関係団体のホームページ、SNS等への掲載、マスメディアへの情報提供により、広く公開させていただく予定です。
質問1 河北潟の流域からの水質改善について
現在の河北潟は、干拓地等の農業用水の水源とするために淡水湖とされておりますが、その水質は一貫して農業用水基準に達していない事実があります。こうした現在の河北潟の水質と水利用についてどのように評価しますか。河北潟の水質を悪化させている理由の1つとして、流域の自然系負荷(農地等からの汚濁排出)が挙げられていますが、流域を構成するひとつの市として、流域からの水質改善のための対策についてお考えがあればお答えください。また、他に取り組むべき水質改善のための対策についてのお考えがあればお答えください。
質問2 河北潟の野生生物の生息環境の保全対策について
野鳥研究者により、河北潟はラムサール条約湿地への登録条件のうち国際的な基準を満たしていることが指摘されており、私たちは、予てから河北潟をラムサール条約登録湿地にしたいと考えております。登録のための条件には、登録地が鳥獣保護区など法律による保護が行われていることもあり、現在の東部承水路を中心とした鳥獣保護区の拡大を含め、石川県に対して、河北潟のラムサール条約湿地登録の申請を要望していきたいと考えています。金沢市にも協力を要請したいと考えており、河北潟のラムサール条約湿地への登録についてのお考えをお聞かせください。また、石川県への働きかけにご協力いただけるお考えがあるかをお聞かせください。
質問3 河北潟及び流域における環境保全と地域振興の施策への多様な主体の参加、連携について
干拓地農業の活性化を含む河北潟と周辺地域の持続可能な発展や、河北潟の環境保全・自然再生の取り組みを永続的に担う地域住民やNPOの役割についてどのようにお考えでしょうか。また、河北潟とその流域における環境改善と持続的な地域振興のために、金沢市と住民、土地管理者、NPO等の多様な主体とはどのように協働したらよいと考えておられますか。
私たちは現在、河北潟流域において自然再生事業を推進するために、自然再生推進法に基づく自然再生協議会の設立を発意して活動しています。金沢市にも参加を呼びかけておりますが、金沢市としてこの自然再生協議会に参加いただくことはできるとお考えになりますか。
河北潟と周辺地域の持続可能な地域振興策について、住民その他の民間との連携と同時に、周辺2市2町の連携や県との連携が重要と考えますが、そのためのリーダーシップを発揮されるお考えはありますか。その他、河北潟と周辺地域の持続可能な地域振興策について具体的なお考えをお持ちでしたらお聞かせください。